特選AVレビュー 『食べられる女 養女・宮原愛子 星奈あい』（FAプロ）

孤独な身の上となり小説家・神宮寺正和こと宮原和男の養子となった18歳の愛子。「何があってもお父様に逆らってはならない......」肉体を差し出し、離れて暮らす弟妹を思い続ける彼女の色まみれな毎日とは。
母親を亡くし実父は逮捕されて行くあてのない18歳の少女・山口愛子。三人の弟妹とともに一度は親戚に引き取られたものの何人もの子供を養うことはできず、長女である彼女は初老の小説家・宮原（安大吉）の養女となった。
自らを「お父様」と呼ばせ「何があっても逆らってはならない」と告げる宮原。それが何を意味するか知りながらも、愛子は宮原の慰み者となる運命を受け入れる――。

FAプロの新星・アナコンダ・アナーキー監督による昭和ロマンの雰囲気溢れる本作。ヒロインを演じるのは、星奈あいちゃんであります。
星奈ちゃんといえば、2017年に美少女メーカー"Kawaii"から単体デビューし、3年で数百本の作品に出演しているキラキラの人気キカタン。「生々しく人間臭いFAプロの作風には合わないんじゃないかなー」なんて思いながら観始めたんですが、いやいやどうして。びっくりするほどハマってました。

オープニング、ヒロインの愛子が養父の部屋に呼び出されたところから本作は始まります。
「愛子、すまんが肩を揉んでくれんか」「はい」「愛子、お前は今幸せか？　この家に来て嫌なことや悲しいことはなかったか？」「......はい」
それを聞いて、制服姿の愛子を押し倒す養父。「愛子、私はお前が欲しいよ......」なんて言いながらブラウスの下の可憐なおっぱいをまさぐり、すべすべした手であまり立派でないイチモツを握らせる。
この養父が、なんというか、いい具合に気持ち悪いんですよね。
無理矢理手籠めにするのかと思いきや、イチモツを握らせておっぱい揉んでるだけで「うっ......！」と射精。そればかりか精子を受け止めた手のひらをベロベロと舐めまわし、彼女が思わずそれをスカートで拭くと「愛子、そんなにお父さんの唾液は汚いか」と恨めしげにのたまう。
汚いに決まってるだろ！と思うんですが、長女である彼女は弟妹を守るには養父の言うことを聞くほかありません。絶対に口答えできないとわかっていて、そういう態度をとるわけです。
初めて手籠めにした夜も、愛子が布団の中で泣いていると「その涙はなんだ。まさか悲しいんじゃないだろうね」「そうか、お父さんと一つになれて嬉しいから泣いてるんだな。そうだろう」なんて的外れなことを言う。ああなんてゲスな奴なんでしょう。自覚のある鬼畜よりぜんぜんタチが悪い！　もちろん見た目も、スレンダーで可憐な愛子と絡むさまはお姫様とヒキガエルのよう。
しかし、慣れとは恐ろしいもの。「嫌でたまらないはずなのに、開いた私のアソコはいつも濡れているのです......」というモノローグが悲しいです。

昼間だろうと執筆中だろうと、欲しくなったらすぐに愛子を呼びつけて慰みものにする養父。
「お父様の言うことには逆らえない。この家に来る前に（セックスを）経験しておいて、まだよかった......」と自分に言い聞かせて耐える健気な愛子。
しかし、家の中にはもう一人伏兵がいたんですね。それは小説家・宮原を尊敬する書生（学万次郎）。襖の隙間から2人の情事を覗いていた彼は、愛子にくってかかります。
「お前、先生の慰み者か？」「違うわ、娘よ。養女よ！」「世の貰われっ子は親に抱かれるのか!?」
言葉に詰まる愛子。
「......あんた、女抱いたことないんでしょ」「なんだと！　やってやる！」
ここでは引き下がったものの、結局後日彼女の部屋にやってきてヤッてしまう書生。まったく男ってやつはどいつもこいつも......。
それでも年が近いせいか他の男に抱かれる解放感からか、書生の下で彼にすがりついてしまう愛子。
「お父様には黙っててあげるから、銀河鉄道の夜みたいな素敵な小説を書いて」「わかった、そしたらお前を最初の読者にしてやる」
まあ、そういうこともあるんだろうなってユルさがリアル。養父の前では見せない気の強さもグッときます。

そして舞台は変わって一年後。
髪を切って大人っぽく垢抜けた愛子の元に、刑務所から出た実父（染島貢）が訪ねてきます。娘を返せと小説家に詰め寄る実父。
慰みものの日々から解放されて喜ぶかと思いきや、「帰って！　私はお父様を愛してます」と彼女はそれを拒みます。
ここからの展開がまたエロくてたまらないんですが（伏線の回収なんかも見事）、あんまりネタバレするのもアレなので、気になる方は本編を是非どうぞ。

男たちの食い物にされてるように見えて、実はエロくて真摯でしたたかな女・宮原愛子。
いつもの役どころとは違うけど、星奈あいちゃん、FAプロの世界を見事に演じ切っておりました。彼女の真のエロさが出た傑作だと思います。

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『食べられる女 養女・宮原愛子 星奈あい』（FAプロ）

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