男性のコルセット職人を「コルセティエ」と呼びます。フェティッシュ・アイテムとしてのコルセットにこだわらず、深い伝統と格式に裏づけられたコルセットを模索する新進気鋭のコルセティエ、「Pure One Corset Works」のPureOne氏。そんな彼が製作するコルセットを、写真とPureOne氏自ら語る制作秘話や解説などとともにご紹介する、フォトギャラリー連載です。今回はＷＥＢスナイパー初登場、写真家・冨成鉄さん＆モデルクリスティーナさんでお届けします！

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やはり一番セクシーだと思う衣装のはコルセットだと疑わない私ですが、ガーターベルトもまた女性の魅力を引き立たせるアイテムの一つだと思います。

シルエットやフォルムは、結局のところ直線と曲線の組み合わせによって出来るものではないでしょうか。


ガーターベルトの魅力は、まさしく直線と曲線の組み合わせの美しさだと思います。


最近知ったのですが「絶対領域」という言葉があるそうです。

なんでもミニスカートとオーバーニーソックスの間の太もものチラリズムのことだとか。

脚フェチさんというと勝手に「スラリと伸びたふくらはぎのラインが好き！」という人達が多いと思っていたのですが、意外と太ももが好きな方も多いと見受けられます。

直線的なガーターベルトは、太ももの丸みを強調します。

「この丸みこそが、女性ならではの魅力」だと思う私としては、ガーターベルトの直線は効果的な配置だと思うのです。


コルセットの美しさを表現するのに、「ウエストの曲線」があります。

私の場合、パターンを引く（型紙を描く）際、通常サイズまたはサイズが大きめの人は「緩やかなカーブ」を描きますが、砂時計型のように極端に細いウエストを誇示されたい方には「直線的なライン」を引きます。
「何を強調するか？」というデザイン的な意図をハッキリさせることは、パターンの上でとても大事なことです。

今回のコルセットは、おおらかな丸みを出してみました。

コルセットはパーツではなく、体をトータルに表現するものです。


ですから、ガーターベルトの様に曲線を強調するための直線！といった補助的な役割ではなく、曲線そのものを作り上げる必要があります。


バストとウエスト、ウエストとヒップ、その高低差が大きければ大胆にうねるような曲線も描けますが、このコルセットはそういった表現がデザインの意図ではないので繊細な曲線を描かなければなりませんでした。
それこそ描いては消しての連続。

今回の苦労した一番の点は、やはり曲線を描くためのパターンでした。




以前、アールヌーヴォーの影響を受けた極端なＳ字カーブのコルセットを見たことがあります。

それこそボン、キュッ、ボンみたいな形です（笑）。

たまに「あんなコルセットを着たい！」というお客様の声がありますが、今復元するのは、非常に難しいと思われます。

というのも、ご存知の方も多いかと思われますが、コルセットのボーンに鯨の骨が使われていた時代があります。

今使われているコルセットのボーンのほとんどが、コイルボーンまたはプラスチックボーン。

（ちなみにP.C.Wと京都西陣織で有名なコルセットブランド「VISIONA VISIERI」さんは、ボーンの配置は違うもののスチールボーンとコイルボーンを併用しています）。

強度があり、細く加工出来る鯨の骨とは違い、スチールボーンやコイルボーンは、長さを調節する事は出来ても、太さを調節することが出来ません。

はぎの枚数を多くするかマチやダーツを入れて美しい曲線を型紙で描くことは出来ます。


しかしながら、それを補強するボーンを数多く挿入することは太さの関係上困難なのです。

出来る可能性もあると思いますが、やはりそこで技量が問われるはずです。


何はともあれ、まだまだ美しい曲線を求める旅は終わりそうにありません。

文＝PureOne

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P.C.W x　Tominari Tetsu
｢Square type corset with a model push cotton velvet garter belt」

コルセット製作・スタイリング＝
PureOne（P.C.W）
写真＝冨成鉄
モデル＝クリスティーナ

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「P.C.W」ブース出展!!

下記イベントにてP.C.Wがブース出展します。両イベントともPureOne氏が常駐しているとのこと！　P.C.Wのコルセットを実際に手に取って見てみたいという方、コルセットオーダーの相談をしたいという方は、是非足を運んでみてください ♥


◆７月１９日（土）　『あそぼショップイン四谷』 ＠ Good-studio

出演＝志摩紫光　他
開場時間＝１４：３０〜１９：００
入場料＝１０００円（ソフトドリンク飲み放題）

場所＝新宿四谷三丁目レンタルスタジオ『グッドスタジオ』
（東京都新宿区愛住町８番地　03-5367-2657）
最寄駅＝東京メトロ丸の内線「四谷三丁目」駅　２番出口より徒歩３分

◆７月２７日（日）『悪夢幻想会』 ＠ ロフトプラスワン

出演＝月花・ミラ狂美　他
開場時間＝１７：００〜
入場料＝３０００円（ワンドリンク付）

場所＝東京・新宿 『ロフトプラスワン』
（東京都新宿区歌舞伎町１-１４-７林ビルＢ２　03-3205-6864）
最寄駅＝ＪＲ新宿駅　東口から徒歩５分

問い合わせ＝オフィス☆毒蟲（090-6489-1343）

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関連リンク

Pure One Corset Works

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Pure One　中央大学文学部文学科国文学専攻卒。文化服装学院ファッション工科アパレルマーチャンダイジング科卒。大手テキスタイルメーカーの生産管理にて、有名セレクトショップやパリコレを扱うブランドに多数携わる。退職後、2005年にフェティッシュブランド「SLUMP TRUMP（スランプトランプ）」 を立ち上げる。2006年には、ＡＶメーカー　「ゴーゴーズ」との協力の元、日本で初のアパレルブランドとＡＶメーカーのコラボレーションシリーズを発表。同年より本格的にコルセットの研究、製作、販売を始める。 Pure One Corset Works　http://po-corset.com/