特選美少女ゲームレビュー『オタサーの姫に告られた結果wwwww（ハースニール）』

WEB SNIPER's special Game review.

WEB スナイパー美少女ゲームレビュー!!

某大学オタクサークル「アニメ研究会」の一員である主人公「飯島尚樹」は、紅一点、オタサーの姫である「本多美憂（ミユミユ）」から告白される。生まれて初めての、バラ色の交際。しかしほどなく、あるきっかけで彼女がサークルメンバー複数人と交際中、性的関係を持っていることを知lり――。ドロ沼オタサーの真実がわかる（!?）衝撃のAVG！

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知る人ぞ知る天才エロ漫画家・イラストレーター・原画家、みさくらなんこつ先生が主催する同人サークル「ハースニール」から4月に発売された『オタサーの姫に告られた結果wwwww』をプレイしてみた。

本作唯一のヒロイン「本多美憂(ミユミユ)」は、主人公も所属する男ばかりのオタサー「メディア研究会」の紅一点。スタイル・ルックス抜群のうえに、オーバーリアクションと天然を装ったエロサービスを駆使し、サークル内でお姫様のようにちやほやされている。
もちろん彼女は天然などではなく自覚的に演じているのであり、実質その集団を「自分の崇拝者」のみで構成しようとする、いわゆる「オタサーの姫」の典型だ。

物語は、姫（ミユミユ）中心にまわるサークルが気に入らず孤立していた主人公「飯島尚樹」が、その姫にいきなり告白されるところから始まる。
もちろんミユミユは他のサークルメンバーと同様、甘い言葉で籠絡し手駒にしようとしているだけなのだが、そこから悲劇は始まっていく。

女性経験など皆無に等しいオタクな主人公は、彼女のほうから話しかけ告白されたことで、今まで不快に思っていたことなどすべて忘れころっと好きになる（チョロいにもほどがある）。
自分を好きになってくれる男が大好きなミユミユが、とりあえずお礼くらいの軽い気持ちでセックスさせてしまったのが運の尽き。
童貞特有の幼稚な思考回路の主人公は「この娘はオレに体を許した＞とうとう探し求めていた女が現われた＞えっちもしたしもう彼女だよね！＞これからもいっぱいえっちなことをするぞ！」とわかりやすく舞い上がりまくってしまう。
すっかり彼氏気取りの主人公はそのあとなにかにつけミユミユを誘うが、彼のことを自分の崇拝者のひとりとしか見ていない彼女はなにかと理由を付けて、そのあとなかなかセックスをさせてくれない。惚れた弱みで「体調が悪いんだろう、しょうがない」など無理やり自分を納得させる主人公が痛々しい。

ほどなくしてサークル内のパワーバランスが崩壊する事件が起こる。
飲み会での口論をきっかけに、ミユミユがサークル内の複数の男と肉体関係を持っていたことが発覚したのだ。主人公と同様「おれだけがミユミユと付き合っている」と思い込んでいた他のサークルメンバー達は、ミユミユに弄ばれたと知って怒り心頭。「復讐してやる」とミユミユを部室で監禁、性玩具として陵辱する。
だが、主人公だけは「きっとなにかのまちがいに決まっている。だってミユミユと僕は愛し合ってるから」と現実から目を背ける......。

と、ここまでがストーリーの前半部分。ここからいくつかのフラグによって3つのシナリオに分岐していくのだが、ハッピーイチャイチャストーリーを求める人には絶対にお勧めできないとだけは言っておこう。

だが、キリキリギスギス大好きバッドエンド上等な諸兄（もちろんオレもー）にはたまらんエピソードが満載だ。

とにかく「オタサーの姫に告られた結果wwwww」その幼稚かつ独善的な性格から姫に執着しDV野郎に落ちていく主人公のクズっぷりがすごい。
突き放して軽蔑するのもよし、自分を重ね合わせて自虐に震えるのもよし、とてもよくできたアンチ・ヒーローだと思う。

だがやはりこの作品でダントツに異常なのはミユミユだ。
単なるメンヘラ自己承認厨かとおもいきや、次から次へと出てくる底知れない「闇」、「闇」、「闇」。

さらに秀逸なのはひとつでもエンディングをクリアすると開放される「最悪！裏アカ流出システム」だ。このシステムをオンにすると、ストーリーに添ってミウミウの裏アカウントに投稿されたツイートが更新されていく。主人公に告白した時、複数のサークルメンバーと関係していたことがバレた時、部室に監禁された時......彼女がなにを感じていたのかがわかるのだ。
もちろんそのツイートが彼女の本心とは限らないのではあるが......。

「女の言ってることはわかんない。女は信じられない。でも大好き」といった特殊（でもないよな）な嗜好を持った方には最高のヒロインだと思う。ミユミユ最高！！

最後に、エロゲとしての評価も。
NTR要素はもちろんアナル、コスプレ、露出、調教、放尿、など変態度高いエログラフィックが豊富に投入される。もちろん最後は白濁液顔面大量散布だ。
「おちんぽみるく」に代表される「みさくら語」とも称される独特のセリフまわしも絶好調。CV：花澤さくらの「おいおい、がんばりすぎだろ」と思わず突っ込みたくなるくらいの隠語の嵐に圧倒される。

なんこつ先生の代名詞とも言える「ふたなり」こそ出ないものの、陵辱NTR系抜きゲーとしてすばらしく機能的な作品に仕上がっている。
これがたったの2000円ちょいで買えちゃうんだから！！

なお、抱きまくらなどのグッズ、サウンドトラックCD、iPhoneアプリ、ストーリーの異なるノベルバージョンなども発売されている。

文＝田口こくまろ

『オタサーの姫に告られた結果wwwww（ハースニール）』