監督: ビーバップ・みのる
発売日:2013年3月19日
品番: ddb-211
収録時間:105分
定価:3.990円
メーカー:ドグマ
文=安田理央
昨年、春原未来で撮られた「私は穴」の第2弾。今回、「穴」にされてしまうのは、もうすぐ引退するという愛内希。
ビーバップ・みのるは、そのポーッとしたキャラクターとは裏腹に、かなりサディスティックな素質を持っている監督です。いかにもサディストと言ったイメージのコワモテ系監督も多いですが、もしかするとこの業界で一番Sっ気が強いのは、みのる監督ではないかと思う時があります。それは縄とか鞭とか言った様式美SMとは全く違う精神的なサディスティックさです。女性の精神をジワジワと追い詰めていき、それを本人は無邪気に面白がっているようなところがあります。
彼が注目されることになった2006年のD-1クライマックス参加作品『僕と企画女優の生きる道』(主演京本かえで)は、なんとも後味の悪い傑作でした。企画女優と1カ月同棲生活をし、恋愛関係を結んだ上で、彼女を玩具にしてしまうという非情さ。
「SMは愛」「SMは信頼」などという言い訳をみのる監督はしません。彼は、女を(肉体的にも、精神的にも)玩具扱いすることを、純粋に面白がっているように見えてならないのです。以降の作品でも、そんなみのる監督の特異なS性は発揮されていいきました。
この「私は穴」は、それが最もわかりやすい形で描かれている作品だと言えるでしょう。
あどけない顔立ちでありながらハードな作品にも多数出演している愛内希。そんな彼女をボストンバックに詰め込みます。頭だけ出した状態の彼女の顔にツバを吐きかけ、小便を飲ませ、首を締め、強引にイラマチオ。バックから出したと思えば頭にビニール袋をかぶせて、連続中出し。終わった後にはアソコへ放尿するというオマケ付き。
その後も、ボストンバックに入れたまま、そこだけ露出した口と膣への連続挿入。「怖い」「出たい」と愛内希がどんなに泣き叫んでも、相手にせず凌辱は続きます。
彼女が精神的にも肉体的にもボロボロになるまで、凌辱は続くのです。愛のあるセックスの対局にある、純粋な凌辱劇です。
合間に挿入されているインタビューで、愛内希は引退の理由について語っています。愛らしいそのルックスとは裏腹に、快楽依存症で、動物のようにやれれば誰とでもセックスしていたという彼女。AVの仕事をしていたのも、刺激的なセックスが出来たからだと言います。しかし、そんな彼女にも3カ月ほど前に好きな人が出来たのです。そして好きな人とするセックスこそが気持ちいいのだと初めて知りました。
「そんな普通のことを言うようになっちゃいました。動物から人間になったみたいな」
そう言って愛内希は笑います。
そうなると、もうAVの仕事も楽しめないようになってしまいました。それが引退の理由のひとつというわけです。
この作品のラストにみのる監督はテロップで、好きな人が出来たことで変わってポジティブになっている彼女が羨ましくて、いじめる撮影をしました、と告白している。妬みなのだと。
いやいやいや。本当はそんなつもり全くないでしょう。なんとか、いい話に落とし込んだなぁ、とニヤニヤ笑っているみのる監督の顔が目に浮かぶようです。
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