監督: ヘンリー塚本
発売日:2013年3月13日
品番:FAX-467
収録時間:105分
定価: 3500円
メーカー:FAプロ
文=遠藤遊佐
人妻の生殖器は夫専用の器。
だからこそ使いたくなる卑猥な器。
熟すほどにねちっこく、黒ずむほどにパックリと、情事のるつぼにはまり込む――。
うーむ、なんという素晴らしいパッケージコピー。
「熟すほどにねちっこく、黒ずむほどにパックリと......」なんて、ライターでもなかなか出てきませんよ。
ヘンリー塚本監督は詩人だなあ。なんでもタイトルやパッケージ文まですべて自分で考えてるとか。ほんと、そのゆるぎない世界観にはいつも頭が下がります。
本作は、熟した人妻の情事を描いた2話オムニバス。
まず1話目は、人気のむっちり美熟女・浅倉彩音がヒロイン。
彼女は人妻でありながら中年人気作家(小沢とおる)と不倫の関係にあります。
特に説明はないけど、たぶんライターとか編集者とかそういった仕事をしてるんでしょうね。作家の家に勝手知ったるといった感じで上がり込み、隣の和室の布団の中で彼の仕事が終わるのを今か今かと待っています。そして、仕事を片付けた作家がやってきたところで、貪るようにベッドイン。
ギンギンになった肉棒を愛撫され「ああ、疲れが吹っ飛ぶ!」と笑顔を浮かべる作家。
「お疲れさま。嬉しいわ、先生が私のカラダで癒されるなんて......」としおらしく応える人妻。しゃぶってはハメ、ハメてはしゃぶり。タイトルに"四十八手"とあるように、いろんな体位でまぐわり続ける2人――。
チンポやマンコはもちろん気持ちいいけど、それだけじゃないときめき、高揚感。これぞ情事の醍醐味でしょう。
冒頭に、彼女が夫と夜の営みをしているシーンがちょっとだけ出てくるんですけど、そのときのやる気のなさとのギャップもすごいんですよ。
パソコンのキーボードを叩きつつ、下半身だけ裸になって即挿入。終わって夫が帰ろうとすると「ちょっと、拭いてってよ!」と一喝。
これはこれでエロいものの、どちらも同じセックスだと思うと......ああ、女ってなんて現金な生き物なんでしょうか。
そして2話目は、保険の勧誘員をしている人妻が、元彼に保険に入ってもらったついでにハメてしまうという話。
彼女も年老いた夫(徳田老人)と2週間に一度セックスしてるんですが、二十数年ぶりに会った元彼に「今日は朝からビビビと来てたんだ。ヤラないか?」と誘われ、渡りに船とばかりに会社の仮眠室でハメてしまう。
部屋に入ったときからもうビンビンで、前戯もなく見つめ合ったらすぐ挿入ですよ。さすがW不倫、話が早い。
終わった後、裸でコーヒーを飲みながら
「旦那さんとの性生活はどうなの? 最後にしたのはいつ?」
「昨夜したわ......」
「昨夜、旦那のペニスがここに入ったのか。......もう一回したいな」
「しましょ」
なんて話すのも、家族がいる者同士の情事の醍醐味。
これで終わりかと思いきや、彼女の場合は家に帰るともう一人伏兵がいて、さらに一発ハメることに。いやはや、パワフルです。
本作に登場するヒロイン二人の共通点は、どちらも夫との性生活がちゃんとあり、仕事を持ってるアグレッシブな女であるということ。
つまり、欲求不満でどうしようもなくて不倫に走ってしまったとか、平凡な毎日に嫌気がさしてつい......とかいうパターンじゃないんですよね。
じゃあ、どうして彼女たちは情事に夢中になるのか。この作品を観ると、その理由がぼんやりとわかってきます。
ムラムラか、ときめきか、打算か、それともその全部なのか。
同じ女である私ですらよくわからない女の性欲を、こんなふうに描いてしまうヘンリー監督。やっぱりすごいと思います。
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