監督:梁井一
発売日:2013年6月22日
品番:VGD-124
収録時間: 140分
定価:3990円(税込)
メーカー:HMJM
文=遠藤遊佐
ハマジムが求人サイトに出している女優募集の広告を観てやってきた、21歳の素人娘・ゆう。
「初体験は14歳、経験人数は100人以上」だけど「もっと女として見られたい」という彼女のAV女優としての第一歩を描いた作品であります。
まあ、こうしてAVに出演できるくらいだからそこそこ可愛いし、ボディのほうも巨乳じゃないけどスレンダーでなかなか。でも、最初に画面に出てきた彼女を見た感想は「なんか普通のお姉さんだなあ」というのが正直なところ。
こう言っちゃなんですが、びっくりするほどの美女じゃないし、エロい雰囲気がムンムンなわけでもない。変態でもニューハーフでもギャルでもロリでもない。
いかにもデビュー作っぽいインタビュー&初脱ぎも、特筆すべきようなエピソードはゼロ。なんというか、特徴がないんです。
しかも本作を撮ったのは、初撮影の日に「緊張しているだろう彼女にさらに緊張してもらうため、いつもより多めの人を呼んだ」というクセモノの梁井一監督。
最初のうちは「うーん、なぜこの子を?」と不思議に思ってたんですが、見ていくうちになぜこの子なのか、だんだんわかってきました。
まずシーン1は、AV女優としての最初のカラミ。白い服を着て、明るい日差しの部屋でする「これぞデビュー作!」というようなマンツーマンセックスです。
反応は地味だけどけしてマグロではなく、クリトリスをいじりながらのピストンに「もぅだめえ......!」と感じるそぶりをみせるゆうちゃん。潮吹きやお掃除フェラも披露してくれて、初々しいんだけど、まあ普通かなといった感じ。
しかし、シーン2になるとリラックスしてきたのかちょっと様子が変わってきます。
ハゲた中年男優は嫌がるかと思いきや、指やワキの下をベロベロ舐められても笑ったりせずうっとり。スケ下着をズラしてアソコをクチュクチュこすると、さっきよりも数段いい反応を見せるゆうちゃん。
中年オヤジが「ほら、(チンポが)ここにあるよ」とジゴロぶって焦らすと、自分から跨って入れにいき、相手の唾まで飲んで嬉しそうにハメまくる。うーん、意外にもキモメン好きなのか......?
と思ったら、シーン3のハメ撮りパートではさらに別人のような顔を見せるんですよね。
千葉の自宅にまで行って会った彼女は撮影現場とは違ってヘビーな印象。
よく見ると本棚には「パニック障害」「自律神経失調症」といった本が並んでいて、話していると「オトンはヤク中で......」なんて言葉が出てくる。
一緒に車に乗ってもスマホを離さず、公園に行くとすぐフラッとどこかへ行ってしまう。あれ? この子、全然普通じゃないじゃないですか。
「今の暮らしには満足してるの?」「うーん、微妙」
「どうして?」「何もないから......」
そんな彼女とラブホに入り、それなりにエロいセックスをして淡々と発射する梁井監督。
いいとも悪いとも言わず感傷的にもならず、そこにあるものをただ見つめる。カンパニー松尾監督ともタートル今田監督とも違うけど、これもまごうことなきドキュメントの形なんですよね。
あまり特徴のない素人娘のデビュー作かと思いきや、カラミを重ねるごとに内面が見えてきて、最後は思いがけない一面に遭遇するという種明かしのようなつくりの一本。
もしかしたら、この世に普通の女の子なんて一人もいないのかもしれないなあ。
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