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▼ 大肛門大学|第16講 続・直腸性感について【3】

文=横田猛雄
絵=伊集院貴子


フィスト・アナル・ファックはアメリカのゲイの人達の間ではじまったとされる性交法です。日本で一般の人々に認知されるようになったのはわりと近年になってからのことですが、研究熱心なお尻派の人の中には二本まとめて入る強者もいます。


第四課 スカル・ファック

アメリカのホモの間で、フィスト・ファックがまだ秘戯として行なわれていたその頃、早くも日本人商社マンにより、その秘戯は日本に伝えられ、ホモの間では、密かに行なわれていたようです。

当時アメリカに出張した商社マンが、アメリカ人のホモによくお尻を狙われる話は週刊誌等でよく見かけましたが、全裸にされて後ろ手に縛られて、背後から犯されて殺され、その結果彼がホモであることが分かった(犯人は未だ捕まらず)といった事件もありました。

そのように、ホモの間ではかなり早くから移入されていたフィスト・ファックが、SM者や一般の人々に知られるようになったのは、あの『カリギュラ』という映画が火元です。

『カリギュラ』を知るまで、私を始めとして、『奇譚クラブ』や『風俗奇譚』の愛読者で、アヌス・エネマ愛好派を自称する人々でも、誰一人として、肛門から拳骨が入るというような大それたことは、根っから不可能なことと思っており、挑戦すらしなかったのです。

ところがあの映画が入って来、その上、レポーターにより、アメリカの現代性風俗の実態が詳細に伝えられるようになると、「恐くない、確かに入る」ということになり、試みる者が出てきたのです(勿論私もその一人です)。

当時ホモの間では、密かに行なわれていたようですが、これは世界が別ですから中々窺い知ることは不可能ですが、SM界や一般女性の中で、フィスト・ファックの出来る人は、極く少なく、女性では『SMセレクト』や『SMファン』という雑誌の口絵写真に、マゾモデルとして登場した桂ユキという女性が、ビニ本(九鬼の出版物)で、膣でのフィスト・ファックをやって見せ、やや遅れて裏ビデオでは、『妻たちの性体験』で九州の某夫婦の膣でのフィスト・ファックが話題となりました。

白夜書房から出ていた月刊誌『ビリー』には、当時、アメリカのホモビデオで、フィスト・ファックや、両肘まで入れるダブル・フィスト・ファックという凄いのが紹介され、更に『ビリー』は、日本のフィスト・ファックの王者とも言うべき、「桐生の肛門様」なる人物を登場させました。

この人、『ビリー』に登場する以前に、オオトリ新社から出ていた『ブラックキャット』という、男女交際・スワップ・SM・ホモ交際の、いわゆるコンタクト誌によく投稿呼びかけをしていましたが、「女性の拳骨を、ケッツの穴から突っ込まれるのが無上のエクスタシーで、そんな姿を女性に見られたい、ビールの瓶なら、底の方からケッツの穴に入れることも可能だ」と言っていましたが、いよいよ昭和五十七、八年頃、『ビリー』に写真入りで、大きく特集で登場。プロのS女性を相手にケッツの穴へズブリと拳骨を、肘の中半まで突っ込まれたり、自ら野球のバットをケッツの穴に突っ込んで、三本足姿で立ったり、葉の付いたままの太い大根を先の方から半分もケッツの穴に押し込んで、そのケッツを天に向けたり、とにかく誌上に登場した、最初のアナル・フィスト・ファック技能士でした。

私も同じ頃、自伝的肛門小説『お尻の学校』(ミリオン出版)で告白したように、フィスト・ファックに成功していたのですが、私の場合は、まだ桐生の肛門様から比べれば、ヒヨコのようなもので、どうにかやっとのことで、女性の拳骨が、ケッツの穴から呑み込めるようになった程度であり、野球のバットに腰掛けて、そのままズブズブ呑み込むとか、ビール瓶を底から中程まで呑み込むとか、コーラの瓶を入れるとかはまだまだ不可能で、上には上がいるものだと感心しました(桐生の肛門様は最近又、スワップやSMのコンタクト誌の投稿で見ました。今も健在なようです)。


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