文=横田猛雄
絵=伊集院貴子
第四課 切る要領
墓石屋さんに瓶を持ち込んだら、
「お前こんな物一体何とするんや?」
ときかれるでしょう。
或いは彼もお尻党だったりして、
「おお、お前もケッツの穴覗きたいのか、真面目そうな顔してド助平やのう」
と図星を指されるかも知れません。
さて、瓶をビニールシートで覆って、切りたい所だけカッターナイフで五ミリ幅くらいシートを取り除き、そこに一周砂を吹き付けるのですが、そのままでは、瓶は切れますが、最初に穴のあいた所から砂の噴流が吹き込みますので、瓶が内側からスリガラスになってしまいます。
折角作るケソツ覗きですから、透明でよく見えるものにしたいですね。
それには切る前に次のような予防処置をしておくことを忘れてはなりません。
先ず瓶の中に砂(ホワイトランダム)を、一杯に詰めて、それから切りにかかるのです。
このことを石屋さんによくお願いするのを忘れてはなりません(もっともスリガラスになってしまっても、濡らせば透明になりますので、そんなに悲観することも無いのですが、もとから透明のままのに越したことはありません)。
切断はシャーと一気に穴が掘れて、呆気ないくらい直ぐですから、どうせ機械を作動させるのですから一つや二つでは面倒です。
沢山色々な瓶を集めて来て、ダンボール箱一杯持って行くのが頼みいいでしょう。
「瓶を二つに切って何にするんじゃ」
と不審がられた時には、
「電灯を入れてインテリヤのランプにしたり、ロウソクを立てる燭台にするのです」
と言い訳するのもいいですが、皆さんの助平な意図は以心伝心で、言わずとも石屋さんには察しがつきます。
きっと石屋さんは心の中で、
「ふうん、この頃の助平は中々知能犯やのう」
と感心し、皆さんが帰ったら、さっそく自分用のケッツ覗きを作っているでしょう。
第五課 切り口の仕上げ
以上幾通りかの瓶の切断法を紹介しましたが、第一回目の講義をよく読み返してみて、瓶の切断面はそのままでは角があったり尖っていたりして危険ですから、金剛砥でよく水を使いながら、切断面をこすって整形し、なおも手触りにこだわりたい人は、水ペーパー(金剛砥と同じ黒い研磨材粉を耐水紙に付着させた紙の砥石、必ず水をふんだんに付けて使う)でこすって磨き上げるとよい。
ケッツ覗きの口径の大中小のセットを一式所持して、人のケッツの穴をそれで覗くのみならず、自分のケッツの穴も誰かに覗いてもらう。
それが、
「お尻の初等教育の第一歩」
なのです。
四つん這いになって、ケッツの穴に太くて長い首の丈五郎を埋め込まれ、そこへ女性にオシッコをかけてもらうがいいです。
そうすればこの世のストレスはすべて解消して、さわやかな青空になります。
温かい水が、ダダダダッと或る種の重量感をもって侵入して来る、
「ああ来ちゃう」
その感激は正にエクスタシーの花園に遊ぶが如くです。
未経験の貴方はかわいそう。
(続く)
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