文=横田猛雄
絵=伊集院貴子
第二課 便の摘出
だがこれは両刃の剣で、いいことばかりでは無く、一面では非常に悪い面もあるのてす。
秘結した便は、腸内で水分が吸収されますので、古い物(肛門に近いもの一から順に、段々と石のようにカチン力チンに固まり、半月も排便しないような人は、おそらく下行結腸まで、石のような硬いものが詰まり詰まって、ガスも発生してこれは大変です。
大体日本人は人種的に見て、肉食人種の欧米人に比べて大腸が長いのですが、便秘症の人の大腸は、日頃の拡張?訓練により、いっそう長く、だらんと伸びて、がばっと拡がって、ぐったりとして活動が鈍くなっているのです。
こうなると、腸の拡張ということでは望ましくとも、半面大変悪いこともあるのです。
大腸は、小腸から送られて来た食物の消化カスの水分を吸い取る(それが尿になる)のが主たる働きであるということは前にも言いましたが、毎日排便のある人なら心配は無いのですが、何日も貯めた古便の中には、人体に非常に有害な菌が一杯繁殖しており、それらが水分と共に吸収され、血液の中に入って、全身を廻りますので、ニキビが出来たり腰痛になるという程度ならまだ可愛い方で、血液に入り混じって全身を回るこの悪玉菌には、間違い無く癌のもとになる恐ろしい毒素が含まれているのです。
医学的には、便秘になれば即癌になるとは言えませんが、便秘は間違いなく発癌の要因だと言うことです。
そういう訳で、腸管の拡張のための優れ物ではありますか、残念ながら秘結便は、一刻も早く除去しなければなりません。
だが、ケッツの穴の直径よりも、はるかに太く、夏ミカンやヘチマのように巨大な秘結便は、どうケッツをひねって呻吟したとて、ホウホケキヨウと鳴いてみたとて、とても自力で排出することは不可能なことで、そのまま放置しておけば、顔は土色になり、肌にはブツブツが一杯出来て赤い発疹が出来、吐く息はウンコ臭くなり、まるでウンコの精のようになり、間も無く倒れることでしょう。
そうなっては大変。
ではどうするかというと、これはもうケッツの穴を開孔器でかばっと開けて、石炭掘りのように、器具で粉砕して掻き出すしか方注がありません。
便秘でもまた初期の軽症者なら、ドナンやエメロン(シャンプー液)や食酢(ワインビネガーなど)の繰り返しの浣腸で出せるのですが、ウンコが秘結しだすと、ゴム手袋をはめた手の指で掻き出さなくては出なくなり、更に重症になると、このように器具でケッツの穴を開いて、砕いて掻き出すという大仕事になるのです。
砕くと言っても、柔らかい腸壁に傷付けること無く、岩みたいなものを割るのですから大変です。
細心の注意をはらって小一日かかりの難工事です。
産婦人科で使うあの大股開きの検診台に乗せられて、動かないように両手は頭上に伸ばして縛られ、開いた股の付け根と膝頭は、微動も出米ないようにきつく縛られて固定されます。
さて、がばっと露呈されたケッツの穴には、本来は女性のオメコを覗くのに使われる、ステンレス製の、家鴨の嘴のような膣鏡を突っ込まれて、徐々に押し拡げられ、ケッツの穴は真ん丸くぽっかりと開かれそこから器具を入れて、石ウンコを根気よく、長時間かけて砕き割られ、細かくして掻き出されるのです。
半月も貯めたウンコなら、人間の頭くらいの量はあるでしょうから、これを掘り出すのはケッツの穴の快感に目覚めていない人にとっては、これはもう、死ぬより辛い責め苦です。
しかしケッツの穴のエクスタシーを知る我らお尻派にとっては、これこそ窮極の快感です。
皆さんも一度は体験してみるといいですよ。
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