監督:川森重
発売日:2010年6月13日
品番: TSGS-03
収録時間:本編100分 メイキング5分
定価:10500円
メーカー:GIGA
文=遠藤遊佐
悪との闘いに敗れて捕えられていたマシンダーは、組織の幹部・ドクタージェイドの手で悪の手先として復活しようとしていた。
一方、公園で倒れているところをアキトという青年に助けられた謎の少女・マミ。記憶を失った彼女はアキトと幸せに暮らしていたのだが、ある日デートの最中にマシンダーに襲われる。アキトを守りたい一心から、人造人間ビレイダーに変身してしまうマミ。
自分が人間じゃないと知ってしまったマミは、優しいアキトと一緒にいたいと願いつつも真実を求めてドクター・ジェイドの元を訪れる。そこに待っていたのは、ビレイダーは元々悪の総帥の性処理人形として作られた人造人間であるという悲しい事実だった――。
うう、切ない……なんて切ない話なんでしょうか。
実を言うと、こういう純愛物って弱いんですよ。愛する人と一緒に暮らすというささやかな幸せが欲しいだけなのに、自分の体に組み込まれた性処理人形としての回路がそれを許さない。なんだか時代劇に出てくる遊女みたいだなあ。
普通の特撮物にはそれほど思い入れのない私ですが、これには柄にもなくウルッときてしまいました。
まず、ストーリーが単純すぎず凝りすぎずちょうどいい塩梅なのが素晴らしい。正義から悪に転じたマシンダーと、悪から正義に転じたもののやはり自分の宿命からは逃れられないビレイダー。そこに、マミが人間じゃないと知ってもなお「一生懸命働いて指輪買うから結婚しよう!」なんて言っちゃう天使みたいなアキトが加わり、お涙ちょうだい心をくすぐってくれます。
そして、マミ役のみなみゆずですよ。初めて見た女優さんですが、一見普通の子なのに笑顔がかわいく表情豊か。普通の可愛い女の子だったり、痴女感満載の性処理人形になったり、記憶をなくした心ないマシーンになったり、いろんなパターンを無理なく演じ分けています。
特別セリフ回しがうまいってわけじゃないけど、目が離せないし、ついつい感情移入しちゃうんですよ。
カラミは、拷問系やフェチ系ではなくごくごく普通。
元・性処理人形であるマミがキスやクンニをされて欲望に目覚めていくシーンや、エロ回路のせいで下っ端戦闘員の前でオナニーしてしまうシーンは、ソフトだけれどなかなか見ごたえがあります(ちなみにアキトとはまだ肉体関係がないという設定。3年も一緒に暮らしてるのに、なんという純愛!)。
ドクタージェイドに犯されるシーンもいいですね。性処理人形であるビレイダーの戦闘服は股間の部分だけぽっかり穴があいていて、いつでも男を受け入れられるようになっています。
「よく見ろ。快楽のために腰を遣ってるのはお前自身だ!」
バックで挿入しながらふてぶてしく言うドクタージェイド。
「ほんとだ。動いてるのは私のほう。そんなことって……!」
宿命から逃れられないことを知り、絶望の中で腰を振るマミ。
やっぱり、特撮ヒロイン物はストーリーやディテールこそがキモ。ヒロインに感情移入できさえすれば、カラミはどぎつくなくてもちゃんと興奮できるんですねえ。
オッパイ好きの私が、一度もオッパイが映らないのにもかかわらずしっかりヌケたんだからたいしたもんです。
余談ですが、元ネタは見ての通り志○美悦子の人造人間ビジ○ダー。
ルックスだけでなく、元々悪の手先だったヒロインが改心して人間のために戦うところや、ブラウスのボタンを外すと起爆装置が作動してしまうところなど、元ネタを彷彿とさせる設定が多いのも特撮ファンには嬉しいんじゃないでしょうか。
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