監督: 宇那月
発売日:2010年8月13日
品番: GPTM-06
収録時間: 本編84分 メイキング55分
定価:10500円(税込)
メーカー:GIGA
文=遠藤遊佐
GIGAの特撮ヒロイン物AVを観るときに私が一番楽しみにしているのは、実はアクションとかカラミじゃなく、“オープニングの出来具合”や“元ネタになってるのは何か”ってことだったりします。
最近はバラエティに富んだ作品が続々出てきてオリジナル色も強くなってきましたが、小学生の頃リアルタイムでゴレンジャーを観ていた世代としては、パロディとして完成度の高い作品ていうのはそれだけでグッとくるところがあるんですよね。
そんな私から見ると、この『美少女仮面セリスティア』はもうたまらない一本。
ストーリーはこんな感じ。
明るく軽い性格の女子高生・高月マイ(水玉レモン)は、神様からもらった不思議な力を使い、美少女仮面セリスティアとして町内の悪と戦っていた。
家では優しい父親と元気のいい母親(櫻井ゆうこ)、真面目な妹・クルミ(早乙女らぶ)との4人暮らし。しかし、明るく快活な姉と比べられることを辛く感じていたクルミはふとしたことで家を飛び出してしまう。そんなクルミに忍び寄る黒い影……。
翌日、家族で海に出かけた高月一家だったが、妹と仲直りしようとジュースを買いに出かけたマイは巨大ウツボに襲われる。セリスティアに変身して懸命に戦うマイの前に現われたのは、クルミが変身した美少女仮面オプティーと名乗る戦士だった――。
お世辞にもうまいとは言えないオリジナルソングをバックに、セーラー服姿のヒロインが髪をなびかせるオープニング。4話構成で1話終わるごとにジングルが挟まれるテレビ的なつくりも利いてます。そしてなんといってもイイのは、ヒロイン達がご近所の平和のために戦っているというスケールの小ささ(笑)。敵であるディアブリューもパン屋から安いパンの耳を貰ってきて食べたりしてて、なんとなくユーモラス。
元ネタはたぶん、元乙女塾のアイドル花井優子がヒロインを務めた『美少女仮面ポ○トリン』でしょう。いやあ、あの頃のヒロイン物としては牧歌的な設定で好きだったんですよねえ、これ。
ちなみに出てくる悪者は、人を惑わせてダサい服を買わせる「ブティック85の女店長」、頭がよくなるという噂の怪しいパンを売る「焼きたてパン工場ラ・メゾンの怪力主人」。どっちも「いや、わざわざ変身してまで戦うほどのことじゃないだろ」っていう小物感満載。
しかし、3話目の巨大ウツボのあたりから物語は急展開します。
新ヒロイン・オプティーや、オプティーのネガティブ思想から生まれたオプティー・ナハト(愛音ミク)が登場。そして窮地に立たされたセリスティアはパワーアップして“セリスティア・ロベンダ”なる上位バージョンに進化しちゃう。さらには、明るい姉と真面目な妹の姉妹関係なんかも加わって、物語は俄然盛り上がってくるわけです。
互いが美少女戦士だと知らずに戦っていたマイとくるみ。2人は一転してシリアスモードになった敵・ディアブリューに捕えられ、互いの正体を知ることに。
あ、そうそう。本作では普通のカラミは一切なく、2人の美少女仮面が互いをかばいながら水責めにされたり電気責めにされたりする拷問シーンがキモになってます。
うーん、基本的に“AVにはカラミがあってほしい派”の私ですが、ここまで完成度が高いと無理矢理セックスシーンを入れないほうがいいような気もしますね。
なくても十分満足できる。特にオプティー役の早乙女らぶちゃんは実際に水恐怖症だとかで、かなり迫真の演技を見せてくれてます。
「この町の平和のためには、どんなことがあっても屈するわけにはいきませんわ!」
そう言いながらも、怯えたような表情を浮かべるロリ美少女。エロいなあ。
そして、ラストはまさかのバッドエンド。痛めつけられ、オシッコ漏らしながらもなおみんなの注目を浴びて戦う夢をみるマイ。戦うことで真面目で目立たない自分を変えたかったくるみ。悲しくも切ない2人の少女のモノローグ。ああ、泣かせる。
2人の裸が拝めるのは実はこのラストシーンだけなんですが、“美少女仮面”と呼ぶにふさわしいその美しさは息を飲むばかりです。
「この町の平和を乱す者は、この美少女仮面セリスティアが許しませんわっ!」
プリキュア命のうちの姪っ子ちゃんが観たら絶対夢中になっちゃいそう。変身シーンもかわいらしく、ヒロインの魅力溢れる一本です(もちろん、拷問シーンは見せられませんけどね……)。
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