文=横田猛雄
絵=伊集院貴子
第二課 マヨネーズ嘴管の作り方
諸君、プラスチック類は熱すれば軟らかくなり、ついには溶け出し、更に焙れば黒く焦けて灰になってしまうものですが、この軟化して溶け始めた時こそ変形することが可能で圧着すれば接着も可能となる、この性質を利用するのてす。
マヨネーズ容器の赤い蓋に、鉛筆かクレヨンくらいの太さで、好みの長さのある、しかも先端がケッツの穴に入れる時、傷つけること無く楽に入る砲弾型をした嘴管が付けば満点なのだが、先講でも言ったように、先端が砲弾型をした適当な管など、ボールペンやサインペンの軸を始め、太いの細いのが今いくらでも身近に転がっています。
これなら先端部分は申し分ないから手を加える必要も無く、唯どうやって本体(赤い蓋)に接着するかを考えれば良い訳です。
それは火で焙るのです。
火はロウソクでもガスコンロでも、トーチランプ(携帯用ガスバーナー)やブンゼンバーナーでもいいです。
これでボールペンの軸の尻の方を焙ってやる(廻しながら、焦がさないように遠火で徐々に)と、軟化してきます。
そうしたら目打ち(千枚通しでもドライバーでもよい)でその穴をグリグリ拡げ、裾が拡がり始めたら、ラジオペンチ(鳥の嘴のように先の尖ったペンチで挟んで曲げて拡げ、チャップリンの山高帽の鍔のように裾をT字に曲げてしまうのです。
片やマヨネーズの容器(蓋を付けた)の方も、蓋の頂辺をよく熱して軟化させておいて、嘴と蓋とを同時に気長に焦がさぬように焙って、溶ける寸前にして、頃は良しと、その両者をしっかりと圧着すれば、ぴったりと接着して一体になります。
完全に接着させるためには、嘴と蓋との両者が共に同じく溶ける寸前にまで熱く軟化していなければなりません。
どちらか片方が軟化が不完全だと、外見は接着したよってもすぐ取れてしまいます(これは金属の溶接やハンダ付けについても言えることです)。
接着が成功したならば、赤い蓋を本体から外し、内側から穴をあければそれで完成ですが、嘴管が真っ直ぐというのでは能がありませんから嘴管即ち弄い蓋から天狗さんの鼻のようにピンと立ったボールペンの細管を、廻しながら焙って、軟化しはじめたら両端を持つ左右の指に力を入れて、好みのカーブになるように曲げるのです。
そうそう、少年の日に模型飛行機の翼を作るのに、竹ヒゴを焙って曲げたあの要領ですがな......。
嘴管が曲がれば直腸の思わぬ方角を責めて、被術者をよがらせることも出来るし、L字型に近く深く曲げれは、一人オタクのお尻派の君にも、自分のケッツの穴に自分の手で責めやすい、優れ物が出来るではありませんか。
(続く)
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