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▼ 欧州フェティッシュジャーナル 【16】パーヴァーティ

文=アニエス・ジアール

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在仏カウンターカルチャー専門ジャーナリスト、アニエス・ジアール&フランシス・ドゥドブラー。親日家でもあるお2人が世界のフェティッシュ事情をお届けします。ところで、皆さんは「パーヴァーティ」って知ってますか?


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2009年2月27日金曜日にパーヴァーティは10周年を迎え、パリでそのお祝いがあった。一見アートギャラリーのヴェル二サージュ(一般公開前の特別招待)のようだったけれど、厳しいドレスコードがあったので、それをクリアできたマニアックな人たちであふれていた。入場するためには、ラバーや革の衣装が必然的に必要だった。

このパーティは、全く趣向の違う2つの部屋で行なわれた。

1つ目の部屋「calm(静寂の意)」は写真スタジオで、デッサン画やエロティックな写真が展示され、実験的な映像作品、タトゥーブース、緊縛ブース、バースペースが集まった静かな空間だった。

2つ目の部屋は、ノンストップ(22:30〜朝まで1時間置き)でショウが行なわれていて活気にあふれていた。

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この日、17人のアーティストがパフォーマンスやファッションショーを行なった。あるスタイリストなんかは、自分の最後のコレクションを演出する為に20人ものモデルを連れてきた! ちょっとだけ、売春宿みたいだった。ものすごい数の人。たくさんのアマチュア写真モデル、フェティッシュな写真モデル等々。それに興奮するたくさんの人。全部で、 350人あまりの人々。

「パーヴァーティは一種のラボのようなものです」とプロモーターのフランシスは説明する。「そこまで巨大なパーティという訳ではありません。しかし、『デモニア』(およそ1,900人が来場する)に出るきっかけを作るためのパーティなのです。私は自分の作品を見せにくるアーティストたちをここに招待しています。彼等アーティストにとって、数をこなし、より安定した作品を生み出す絶好の機会なんです。アーティストたちは、パーヴァーティで訓練されているようなものです。この場を使って修行しているのです。アーティストたちは、色んな人たちに会って、その作品を鑑賞されるのです。非常に重要なことです」

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フランシスは、このようにして少なくとも7 人のスタイリストを世に出したことを誇りに感じている。この7人のスタイリストたちは、今まで自分の作品を誰にも見せたことがなかった。自分がプロになれるなんて思ってもみなかったのだった。アイロとユゴー、ナゴイ、ダミアン・ドゥ・マン、サイバードール、エドニー・デザイン、サマエル……。最初は、友達や自分の楽しみのために、服を作っていたのだ。

フランシスは彼等アーティストを、より高みにいけるように励ましたことに喜びを感じている。パーヴァーティではまた、これまで一度として作品を発表したことのないデザイナーや写真家を30人も世に出している。

「このパーティに参加するまで、この人たちは自分のちっぽけなサイトやブログ上で作品を制作していただけなんで。」とフランシスは説明を続ける。「私は、この人たちにパーヴァーティへ是非来るようにと連絡を取りました……。そして、それがこの人たちの進化のきっかけになったのです。アーティストというものは、自分の作品を世に示さなくてはいけません。それが、刺激になるのです。はじめの頃、このアーティストたちの作品は必ずしも良い出来ではありませんでした。けれども現在、このアーティストたちは、他の場所で展示会を開き、映像作品は国際的なフェスティバルで上映されています。何人かは本を出版するのです!」

ビザールなビスクドール制作、ストリップティーズ(ストリップショウ)、SMショウ、緊縛ショウ、メタル製の衣装やコルセットの制作。皆、パーヴァーティの10周年を祝う為にその場に集っていた。

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