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▼ すあまにあ倶楽部 第2回 石原めぐみがいた風景を訪ねて【2】

文=抱枕すあま

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↑やっと会えたね、めぐみちゃん。


まず私は、ビデオの舞台となった駅舎を撮影することにしました。鹿島旭駅は、私以外に誰も降りる人がいない小さな無人駅でした。そのため、誰にも気兼ねすることなく撮影ができたので、駅舎を様々な角度から撮っても5分くらいで終わってしまいました。

そして私は、今回の旅の最大の目的である、石原めぐみちゃんが電話をしていた公衆電話へと向かい、ゆっくりと歩き始めました。ずっと大好きだった石原めぐみちゃんの温もりを、10年以上の歳月を超えて、ようやく感じることができるのです!! 一歩進むごとに、憧れのめぐみちゃんに近づいていきます。宇宙飛行士のニール・アームストロング艦長と同じ気持ちになり、ついつい『人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩だ』と呟いてしまいました。

そして、その公衆電話がコレです!!

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あ、あり!?

公衆電話がないじゃん……。

車が止まっているだけだし……。

車の下や壁の隙間も調べましたが、公衆電話はありませんでした。とほほっ。3時間もかけて来たというのに……。10年という歳月が、何もかも変えてしまったのです。公衆電話は別の場所に移動し、昔の緑色の電話機からISDN対応の灰色の電話機へと変わっていました。どうやら、この10年の間ずっと変わらなかったのは、私の石原めぐみちゃんに対する想いだけでした。

しかたがない、帰るか。結局、3時間以上かけてやって来た鹿島旭駅の滞在時間は、ほんの10分程度でした。これから、また3時間以上もかけて、家に帰るのです。さてさて、現在の時間は12:50です。次の電車はと……。

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えっ!次の電車、13:44ですかッ!? 今、12:50ですよ!! 次の電車が来るまで、1時間近くあるんですけど……。行きは3時間以上かかりましたが、帰りは4時間以上かかることになりそうです。しかも、この鹿島旭駅の周辺には、飲食店どころか、コンビニも何もないのですよ。どこかで昼食を食べればいいやと思っていた私は、食べる物を何も持ってきませんでした。ポケットの中には、ボンタンアメの空箱しか入っていません。お腹が減ったよぉ〜〜

しかたがない。自分の指をしゃぶって、空腹を満たすか。ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱ……。やっぱ、人差し指が一番美味いな。電車が来るまで、薬指を肴に、人差し指をしゃぶっていよう。ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ……。


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