文=抱枕すあま
先日、久しぶりに「SCRUM」の社長と会った。なんでも、『S&Mスナイパー』本誌で『極悪通信』を連載されている風見蘭喜氏を責め手に迎えて、新しいDVDを撮影したのだという。社長曰く、「『PAIN GATE』シリーズ史上、最狂の作品に仕上がった」らしいのだ(この記事は2006年6月にWEBスナイパーに掲載されたものを再録しています)。
私が責め手になっても、"最狂"の作品を撮る自信はある。私が枕を抱いて、ただゴロゴロしているだけという作品だ。どうです、狂ってるでしょ? しかも、これをDVD2枚組の8時間作品にするのだ。見どころは、2時間に1回の放屁である。シークレットの放屁(すかしっ屁)もある。これで、"最狂"の名は、確実に私のものとなるだろう。
だが、社長に話を聞くと、どうやらそういう意味での"最狂"ではないらしい。シリーズ名にもなっている、“PAIN(痛み)”を与える方法とその量が"最狂"だというのだ。私は期待に股間を膨らませながら、社長とともに「SCRUM」の試写室へと向かったのだった。
す「しかし、何度も撮影現場に私を呼んでくれと言っているのに、絶対に呼ばないですよね。私なら、もっと笑いの要素を増やすことができると思うんですよ。風見さんは関西人だから、私のボケに対して、よいツッコミをしてくれると思うんですがねぇ。そこんとこ、どうなんでしょう?」
社「だって、ウチの作品には、笑いは要らないから。顔だけで人を笑わせられるすあま君なんて、現場には呼べないよ。それより、変な顔をするのやめてよ! さっきから、笑いを堪えるのが大変なんだから。ぷぷっ!!」
す「別に変な顔なんてしてませんけど……。普通にしているだけなんですけど……」
社「あっ、ゴメン。生まれつき、そんな顔だったね……。そうだそうだ、気分を変えて、DVDを見よう!!」
す「……そうですね。最初のシーンは、ビニール袋を使った窒息責めと首締めですね」
↑麻縄による首締め。よい子のみんなは、マネしちゃダメだお!!
す「さて、ポチっとな」
社「おい! なんでスキップして次のチャプターへ進むんだ!? せっかく作った作品だというのに!!」
す「だって、窒息とか首締めって、キライなんだもん。それに、もしマネとかされたら、危険なんだもん。そしてなにより、抱き枕には、首がないんだもん。そんなプレイ、できないんだもん……」
社「それはそれは……。ま、まぁ、メインの有刺鉄線のシーンだけでも見ていってよ」
す「おっ、有刺鉄線に触れると、爆破するっていうデスマッチですね? 大仁田厚さんが、よく出演をOKしてくれましたね」
社「違うっ! プロレスじゃなくてSMだから!! 実はね、有刺鉄線を使ったのは、『PAIN GATE』シリーズを見ていたお客さんから、リクエストを貰ったからなんだよ」
す「それなら、私もリクエストしようかな……」
社「すあま君のリクエストは却下だから。どうせ枕を抱いてゴロゴロするだけでしょ? 最狂でも却下だから。そのお客さんのリクエストは、有刺鉄線でM字開脚にし、さらに吊るというものだったんだ。でもね、さすがに有刺鉄線で吊るのは厳しいでしょ? だから、ボディサスペンションで吊っちゃったんだよ。てへっ!」
す「なにも、ドジッ娘が『また失敗しちゃった♪』みたいな表情で、『てへっ!』って言わなくても……。リクエストよりも、さらに酷いコトしてるんですからね」
↑有刺鉄線で巻かれた上に、ボディサスペンションで吊られている。
す「ところで、有刺鉄線なんて、『S&Mスナイパー』の編集部にしかないのかと思ってましたが、簡単に買えるんですか?」
社「うん。ホームセンターのコー○ン(伏せ字にしたら、逆にいやらしくなってしまった)で売ってた。意外と安かったよ」
す「だけど、消毒するのが大変なんじゃないですか? 消毒液で有刺鉄線を拭くのは大変だし、工業製品を消毒せずに使う訳にもいかないし」
社「ああ、消毒なら簡単だよ。こういう場合は、拭くんじゃなくて、消毒液に漬けちゃうんだよ」
す「なるほど。その手がありましたね。それより、有刺鉄線って巻かれる方も大変ですけど、巻く方も大変ですよね。風見さんは、手袋も着けずに有刺鉄線を巻いているから、手の皮膚とか切ってるんじゃないですか?」
社「ここだけの話、映像には映ってないけど、有刺鉄線を巻いている風見さんの方が痛そうな表情をしてたんだよ」
す「そりゃ、確かに痛いでしょうよ」
(続く)
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