文=抱枕すあま
みなさん、官能小説はお好きですか? 私は、官能小説を読んで、SMの世界にのめり込むようになりました。なにせ、中学生の私のお小遣いで買えたのは、古本屋で山になって売られていたSM雑誌だけだったのです。確か、1冊300円程度でした。
私が買っていたSM雑誌は、カラーとモノクロの緊縛グラビアが数ページ載っているほかは、ほとんどが官能小説でした。普通なら、緊縛グラビアの方に惹かれるのでしょうが、私は違いました。だって、あの頃のモデルさんは、みんな同じようなパーマをかけていて、それが母親や近所のオバさんを連想してしまったのです。
私はロリコンですが、マザコンではないのです。最近では、ロリコンでもなく、マクラコンではないかと言われていますが……。
私が読んでいたSM雑誌には、オトナなのにオムツをされたり、アナルからお酒を注入され、近所の公園を散歩させられたりと、中学生には刺激的すぎる異常な世界が広がっている官能小説が載っていました。私が完全な変態になるまでに、それほど時間はかかりませんでした。
しかし、官能小説はスゴイですよね。だって、文字だけで抜けるのですから。同じ文字でも、『六法全書 平成20年版』(有斐閣)などでは、興奮すらしないのに。私は、官能小説の中に描かれる、女性が羞恥心に悶える姿が好きなのです。何も知らない清純な美少女が、羞恥心にまみれた調教をされ、やがては従順な牝犬へと変わっていく様がたまらなく好きなのです。
そのためか、初めてSMビデオを見たときは、「なんてつまらないんだろう」と思ったくらいです。だって、鞭とロウソクによる単調な責めばかりで、女性の羞恥心など、まったく感じられなかったのですから。
だから、いまだに女性をいかせるだけのDVDは、あまり好きになれないのです。映像作品にも、物語性を求めてしまうのです。私が大好きな宮地奈々ちゃんも、官能小説が好きだったようです。AVの仕事をする前から、コンビニで官能小説を立ち読みしていたらしいです。だからなのでしょうか、宮地奈々ちゃんが出演する作品には、物語性が感じられるのです。
(続く)
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