文=抱枕すあま
↑両親が名古屋駅でテケトーに選んで持ってきたお土産。「新幹線への乗り換え時間が3分しかなかったから……」という言い訳を5回もしました
私の近況ですが、GWは名古屋の実家へ帰省していました。その翌週は、両親が東京の我が家へ遊びに来ました。その時、両親がお土産に持ってきたのがコラムのトップ画像にあるドアラのクッキーです。
ドアラといえば、キモ可愛くて人気がある中日ドラゴンズのマスコットです。キモ可愛くて人気があるのなら、私だって人気者になれるはずなのになぁ……。少なくとも、キモさなら、私のほうがドアラよりも勝っているはずです。そんなジェラシーを感じつつ、袋を破ってクッキーを取り出してみました。
こ、これは、どこのオッサンなんだ!? ナゴヤドームで酔っぱらってヤジを飛ばしているオヤジがクッキーにプリントされているのか? ドアラはどこに描かれているのだ!? 私は、念のためにクッキーの裏側を確認してみましたが、どこにもドアラの姿はありませんでした。
【物知りなオカン】
うちのオカンは、とても物知りなのです。特に、最新の流行スポットなどは、誰よりも早く情報を入手しています。そんなオカンから、先日、こんな電話がありました。
オ「ねぇねぇ、知ってる? 東京のドコかに、ナニかができるらしいよ!! 知らなかったでしょ?」
す「知らねぇよ……」
【ハイキング1】
私が実家に帰省していた時、オトンが「姉の一家を誘って、近くの山までハイキングに行こう!!」と突然言い出しました。本当は家でゴロゴロしていたかったのですが、気付いたらオカンが姉の家の電話番号をダイヤルし、オトンに受話器を渡していました。
父「あっ、もしもし……あれれ? す、すみません! 間違えました!!」
受話器を置くなり、オトンがオカンに怒鳴り散らしました。
父「お前は、どこの電話番号にかけているんだ!? 変な若い女が出たじゃないか! しかも、不機嫌そうな声だったんだぞ! お前は、なんでいつも落ち着きがないんだ!? オレみたいに、常に落ち着いた行動ができないのか!!」
怒り狂うオトンを横目に、私は電話の発信履歴を調べてみました。しかし、オカンがかけた電話番号は、間違いなく姉の一家のものです。ひょっとすると、たまたま電話が混線したのかもしれません。私が試しにリダイヤルしてみると、甥っ子が電話に出ました。
甥「はい、〇〇です」
す「やっぱり、電話番号は合ってるよなぁ……。あっ、東京のスーパーエリートサラリーマンのすあま叔父様だよ」
甥「なぁ〜んだ、去年リストラされたすあま叔父さんか……」
す「可愛くないヤツだなぁ……。そうそう、さっき、おじいさんが電話したんだけど、違う家にかかっちゃったんだよ。なんでかなぁ……」
甥「おじいさんからの電話なら、さっきあったよ」
す「へっ!? なんか、不機嫌そうな声だったみたいなんだけど……」
甥「ああ〜。だって、居間で横になってた時に電話がかかってきたから、ちょっと寝ぼけてたんだ。そしたら、おじいさんが『間違えました』って言って、さっさと電話を切っちゃったんだよ」
す「だけど、おじいさんは『変な若い女が電話に出た』って言ってたよ」
甥「電話に出たのは、間違いなく僕なんだけど……」
その後、オトンは親族一同から『一番落ち着きのない人』に任命されたのでありました。
【ハイキング2】
さてさて、そんな訳で、我々一行は姉の一家とともに、近所の山へとハイキングに出掛けたのでありました。ちょうど季節は春です。山道を歩いていると、爽やかな春風に誘われて、あちらこちらから新緑の香りが漂ってきます。
くんくん。実によい香りですなぁ〜。おやっ! なにやら親近感のある香りがすると思っていたら、これは栗の花の香りではないですか!! 実家に帰省してからすでに数日間もオナニーを我慢していた私は、少々興奮しながら小学二年生の姪っ子に話しかけました。
す「ねぇねぇ! 栗の花の香りがするよ!! 春の山って、よい香りがするよね!!」
姪「新緑の香りは好きだけど、この花のニオイだけはキライなの」
す「……」
さすがに、「オジサンの家はね、一年中ずっと栗の花の香りがするんだよ」だなんて、言えませんでしたよ。ただ、「私、このニオイが大好きなの! 身体中にこのニオイを浴びたいの!! できることなら、ジュースにして飲んでみたいの!!」などと言われるよりは、全然よいのですがね。
(続く)
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