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▼ 赤満幸猟奇譚 第24回 【逆さ磔のヴィーナス】

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絵と文=大園喜八郎

秘密教団「赤満講」が、生け贄となった哀れな少女たちを使って荒ぶる神々を鎮める背徳と暴虐の歳時記。
ジャパニーズ・カルトの新境地!


【逆さ磔のヴィーナス】

海開き 逆さ十字の レンズ焙き

七月四日の赤満災は四月四日に赤満災が行なわれた瀬戸内海の無人島――通称鬼ケ島で催されました。生け贄は十五歳から十七歳の少女九匹です。船に乗るときは「夏休みのバイト」と言われていましたが、出航して間もなく襲いかかった十七人の信者と船員たちによって丸裸にされた上に、口には猿轡を噛まされ、後ろ手に縛られて甲板に投げ出されました。

船が鬼ケ島の沖に着いた時、ボートが下ろされましたが、その中に真っ裸の少女が猿轡を嵌められたまま転がされていたことは言うまでもありません。信者たちは島で適当な丸太を伐って砂浜に持ち出し、波打ち際に三本の十字架が組み立てられました。その作業に素っ裸の娘たちが泣きながら手伝うことが強制され、恥ずかしさの余りぐずぐずすると容赦なく鞭が振り下ろされ、白い無垢の肌に数本の紫色の線が描かれるのでした。

キリストが処刑されるように両手を広げて横木に固定されると思っていた少女は、脚を広げて逆さまに縛られることを知って、思わず大声で哭き叫び全裸のまま逃げ出しましたが、小さな無人島ですからたちまち捕まって、大の字に股を広げた情けない格好で、十字架に縛られるのでした。「股が裂けるー、止めてー、痛いよー」と、泣き喚きましたが、いたずらに観衆のサド心を満足させるのみです。

さらに十字架は波打ち際から数メートル海中に入ったところに穴を開けて埋め込まれました。十五歳の少女三匹の両ももはほぼ水平に引き裂かれ、ピンク色の満幸は観衆にその姿を醜く晒しているのでした。

この逆さ十字は天草の乱当時、キリスト教信者の処刑に採用された残酷な拷問です。当時の役人は男女を問わず踏み絵を踏めなかった信者を真っ裸にして逆さ磔にし、潮が満ちてくるにしたがって苦しみながら溺れ死んでいく罪人の姿を眺めて楽しんだと言われています。今回の拷問ショウでは、さらに凸レンズによる陰部炙りを加えました。つまり、中央の柱に凸レンズを縛り付け、その焦点が満幸に結ぶように細工されているのです。

時間の経過とともに、潮位は少しずつ上がって少女の黒髪を浸し、鼻や口を覆っていきます。少女は恥ずかしい姿を晒しているのを忘れてもがき苦しみますが、ついには大量の水を飲んで失神してしまいます。ただちに医者が駆け付けて蘇生させるのですが、すぐさま新しい波に襲われるのでした。

その間も、凸レンズで集められた真夏の太陽熱は容赦なく少女の満幸を炙ります。昔オレルアンの聖少女ジャンヌダルクが火炙りになった時、彼女が決して聖人ではなく、淫売女と同じ持ち物を持っている証拠にと、わざわざ満幸が焼けるのを群集に見せたと言いますが、全く同じ姿で秘所を焼かれるのです。

最初は大きな光の輪が少女の陰部を照らしていましたが、次第にその輪が小さくなり、やっと生え始めた陰毛がパチパチと音を立てて燃え上がります。「熱ィー、熱ィー」と絶叫しながら、水平に裂かれた脚をばたばたするのですが、縛られた箇所の皮膚が捻れて血が滲むだけで何の救いにもなりません。どうか、皆様は古の残酷処刑の再現を心ゆくまで楽しんで下さい。

(続く)


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