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▼ 赤満講猟奇譚 第30回【肉太鼓】

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絵と文=大園喜八郎

秘密教団「赤満講」が、生け贄となった哀れな少女たちを使って荒ぶる神々を鎮める背徳と暴虐の歳時記。
ジャパニーズ・カルトの新境地!


【肉太鼓】

丸裸 尻を太鼓の 盆踊り

むかしわが国には士農工商という階級制度がありました。明治維新と共に四民の区別はなくなりましたが、階級差別というものは根強く生き残り、人間の業の深さをまざまざと知らしめられることがあります。

徳川時代、それこそ牛馬なみの扱いを受けていた人々がいたのは事実ですが、特に可哀想なのは少女たちでした。まだ陰毛も生えないおぼこの時に、下女郎として遊郭に売られ、変態爺さんの慰み者として、処女のまんまで素裸にされ荒縄で縛られて玩具にされました。

一方、武家屋敷に女中として奉公に上がった娘の中にも、主人や息子、あるいは下男たちの性処理の対象として弄ばれた上に、ちょっとでも反抗しようものなら、無礼打ちと称して全裸試し切りの肉塊にされることがあったのですから堪ったものではありません。

その頃、農村ではお盆と正月そしてお祭りが唯一の娯楽でした。お盆には村の青年が集まって盆踊りを楽しんだのですが、そこへ完全な慰み者として参加させられる少女たちがいたと、裏神道では伝えています。

彼女たちは櫓(やぐら)のすぐ真下に集められます。普通ならはしゃいでもよさそうな場面ですが、実際は生き地獄でしかありません。

最初は普通の姿で踊っていますが、太鼓の乱打を合図に、娘たちは着物を脱いで腰巻き一枚になり、さらに、もう一度太鼓が乱打されると腰巻も脱いで真っ裸で踊らなければならないのでした。盆踊りに集まった村の衆が喜んだことは言うまでもありません。そして、次の太鼓を合図に哀れな少女たちは飢えた男たちの性の餌食となったのであります。

八月九日は裏神道のお盆の日ですが、私たちは地獄に蠢く女亡者の姿を再現するのを供養の一つと考えています。当然、盆踊りにはその時代に倣って裸踊りが行なわれました。輪の中央で真っ裸で踊っているのは、十三匹の生け贄娘たちです。

うち九匹はすでにSMの経験があって、逃げ回れば逃げ回るほど厳しいリンチを科せられることを知っていますから、素裸にされてもじっと我慢していますが、新しい四匹には、とても我慢のできる屈辱ではありません。

石川カンナちゃん(×四歳)も腰巻き姿で逃げ出しましたが、何なく捕まってしまい、丸裸にされて櫓の上に引っ張り上げられるのでした。数人の屈強な男衆の手によって両脚を精一杯引き裂かれて荒縄で緊縛され、ぶるぶる震えている小さな満幸には太い太い百匁(ひゃくめ)蝋燭を捩じ込んで火をつけられました。

そして、この蝋燭が灯っている間、太鼓の撥(ばち)でぼたぼたと真っ白い尻肉を叩かれるのです。カンナちゃんは撥が当たる度に「ヒィッ、ヒィッ」と悲鳴を上げ、それがそのままマイクを通じて増幅され盆踊りの観衆を喜ばすのです。蝋燭が燃え尽きる頃には、カンナちゃんの可愛いお尻は真っ赤に晴れ上がり、血さえ滲み出しました。

さらに蝋は満幸の周りの幼い粘膜に溜まって炎を上げ、小さな性器は火傷を受けて「ギャァー、ギャァー」というカンナちゃんの叫び声は一段と大きくなるのでした。蝋がすっかり燃えて火が消えた時、やっと解放されましたが、丸裸のまま櫓から吊り下げられ、観衆の眼を楽しませます。そして次の生け贄は三匹目の神田美恵子ちゃん(×六歳)でした。
(続く)


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