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▼ 海外レザーフェティッシュ見聞録 第7回 プロとしてボンデージ・ギアをチョイス!
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皮革拘束のみに絞った日本国内初のボンデージ・サイト「Fetish Stage」。
縄拘束とは違った魅力を醸し出すレザー・ボンデージ。そこにこだわって映像作品を撮り続けてきたMikeyさんがお届けする、アメリカでのボンデージ体験記です。

文=Mikey


撮影は土日に行なうことになっていたので、仕事が休みだったジョンも一緒に同行してくれて朝10時に現場入り。僕の片言の拙い英語力をジョンは現場でカバーしてくれる。まさに頼もしい男!

モデルの女性は全部で4人。他スタッフは、ヘアメイクが2人、スタイリストが1人、照明技師が1人、スチールカメラマンが1人、ビデオカメラマンが2人、使いっぱしり系ADチックな人が2人、それと何も担当する役目がなさそうな人が2人、そしてアートワークを担当する自分を含めて合計16人もの人間が、撮影現場で作品に関わるのであった。

モデルさんたちのメイクも済んで、11時半から関係者全員を集めてのブリーフィングを行なう。今日の流れを説明するADさんたち。ここまでは日本でドラマとかバラエティ番組とか収録する時とほぼ変わらない……のだが何かが欠けている。なんと監督が不在なのだ!?  プロデューサーらしきお偉いさんに伺ってみる。

「今日の撮影は特に監督を授けるようなスタイルで撮るわけではないので、その場でスタッフみんなのアイデアを聞き入れて作っていくつもりだよ。決まった監督を立てて作品を作ってしまうとその後、著作物として取り扱われたりするので、二次使用、三次使用で色々と揉めたりすることがあるんだよね。監督をしたいと企画ごと申し出てきた者には責任を持って演出してもらったりするけれども、基本的にこちらのAVは監督不在で進行したりする変則的なこともやっているもんなんだよ」

……なるほど、それで監督が不在なのかっ!ってことは自分にも現場で何かと提案するチャンスが沢山あるってわけだ。

シノプシスのような全体の枠組みを構成したプロットは存在しているけど、確かに監督らしき演出したり現場をビシッとしめる人がいない。これがアメリカのスタイルなのか!? この日の現場は2本撮りなので、どのような形で両方の撮影が構築されていくのか興味が湧いてきた。16人も居る現場は8人ずつA班とB班の2組へ分かれる。

そして僕はスタジオ化している大きな豪邸の一室でボケ〜ッとプロットを見ていたら、何も担当する役目のなさそうなメガネをかけた人が立ち上がり、大きなボストンバッグから皮革拘束具や電動マッサージ器などを出して僕へ手渡してくる。

「ハーイ! 僕はマイケル。今日は2本撮りでこっちのスタジオではA班として僕が絡んでいる作品を撮るよ。あっちのスタジオはB班で女性同士のワン・オン・ワンなレズビアン作品なんだ。キミはボンデージ作品への参加なのでA班ということを間違えないでね。一応、こっちの現場では僕が形としてディレクター扱いなんだけど、作品にも出演するので僕はアクター寄りのポジションかな。みんなで意見を出し合って撮影を進めていくつもりなんだけど、キミが今日のアートワーク担当なのでこのバッグの中から使いたいボンデージ・ギアを好きにチョイスしてくれ!」

彼の名前はマイケル・キーエ。以前は「ハーモニー・コンセプツ」でMKシリーズと称して数本のビデオを出していたという。現在は「ビザール・プロダクション」が総本山となって運営している「B&Dプレジャース」や「ボン・ヴュー・エンタープライゼス」なるレーベルで作品を作ったり、自らが男優として出演しているそうな。普段は父親から受け継いだ不動産業務をこなしつつ、趣味のBDSMを楽しむためにこのような現場へ参加している愉快な人であった。

ちなみに今回撮影する2作品とも、マイケルが予算の半分を出資しているし、スタジオ……というよりこの豪邸も彼が提供している一部なのだ。金持ちってスゲェー!

(続く)


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