投稿者=青山美紀子
【10】緊縛された身体に突き刺さる浣腸器
今でもはっきり覚えています。桂木が私に初めてお浣腸をしたのは、千駄ケ谷のFホテルでした。
私はベッドに横にされると、両手首を背中で縛られ、抵抗できぬようにされました。部屋の壁には大鏡がはめられ、明るい電灯が輝いていました。こんな明るいところで分娩代に載せられた妊婦のように秘部を剥き出しにするというだけでも、胸が裂けそうになるほどの恥ずかしさでした。
桂木はまず、浣腸器の中へクリーム色の溶液を満たしました。グリセリンにミルクを混じえたのを私は絶望の中で見ていました。
「浣腸は初めてかね」
彼は馴れた手つきで浣腸器の先をガーゼで拭くと、まじめくさった顔で聞いてきました。
「......」
私は返事をしませんでした。私の頬を涙が幾筋も伝いました。返事をしないことが、私にできる桂木へのせめてもの抵抗でした。
「恥ずかしがることはねえよ。さんざんアナルに突っこまれてきたんだからな。浣腸器よりぶっとーいやつをな」
耳を塞ぎたくなりましたが、背中で縛られたままの両手は動きません。
「しっかり尻の穴を開くんだ。肩の力を抜いて。今日は初めてだから分量は少なめにしてやる」
「ひ、ヒイィッ!」
私のアナルに浣腸器の嘴管が入ってこようとしました。
「こらっ! セックスクスじゃないんだ! 締めつける奴があるか!」
「すみません」
そうは言っても体が恐怖でコチコチになっているので、なかなか嘴管を受け入れることができないのです。
「駄目だ、このポーズでは。うつ伏せになるんだ!」
彼は乱暴に私の尻を叩くと、私をうつ伏せに転がしてお尻を高く突き出させました。そんな私のあられもない姿が壁の鏡に大写しになっていて、いやらしいポルノフィルムのカットのようです。
(続く)
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