魂の暗部を狙撃するSM情報ポータル SMスナイパー
▼ 読者体験告白「一度だけのアバンチュール」【1】

ichidodake_0000.gif

投稿者=良田博美(仮名)


夫に言えない性癖――。鬱積した欲求不満は、ある日、人妻を危険な行動に駆り立てる。初対面の男に熟れた肉体を差し出し、マゾの悦びに溺れていく淫婦の長い1日は、彼女に何をもたらしたのか。『S&Mスナイパー』1982年7月号に掲載された読者告白手記を、再編集の上で全8回に分けてお届けします。


【1】夫は長期出張で海外に……

今日も真紅の太陽が沈む。鈴掛の並木に、ちらちらと風に揺れる葉のなかに、燃えながら大きな円の美しい姿をしばらくとどめて。

仕事から家路につく私は、それがまるで自分自身の女そのものが、最後の輝きを見せながら精一杯悦びを歌っているようにみえた。

39歳。出産も終え、子供も手が離れ、今やっと女のよろこびが少しわかりかけできた。が、夫は長期出張のため外国に出かけている。

子供の頃から、なに不自由なく育った私。だが父母は、しつけや勉強のことについては、徹底的に厳しかった。

幼い頃、養女にきた私は、実の父母の顔を知らない。養父母は、なにごとにつけても潔癖な質(タチ)で、少しの嘘も許すことはなかった。

特に、挨拶は両手をついてきちんとしなくてはいけない。また文字をきれいに書くということをとても大切にして、小学校低学年でも、ノートは丁寧にきちんと書かないと一晩中でも書き直しをさせられたし、姿勢を正すことを厳しく言われた。少しでも勉強中に姿勢を崩すと、和裁用の長い物差しで容赦なくたたかれる。
(続く)


《次へ 一覧 前へ》
上へue.gif


yoko.gifカテゴリ一覧へ
yoko.gifTOPへ
広告出稿お問い合わせ
広告に関するお問合せ
ご意見・ご要望
プライバシーポリシー
大洋グループ公式携帯サイト
COPYRIGHT(C)2008
WaileaPublishing