作= 鬼堂茂
【6】凌辱開始
突き飛ばされた秋子は、ベッドのマットレスにぶつかり、体のバランスを崩して絨毯の上に転がった。ワンピースの裾が捲れ上がり、肉付きのいい太腿が剥き出しになる。
恐怖に顔を引きつらせて、あわてて立ち上がると、窓に飛びつき、アルミサッシの止め金をガチャガチャせわしなく動かした。普段でも開けにくい止め金を、竹野はニ重にロックしてあった。
「無駄だよ」
そう言って、竹野は秋子に近づいて行った。
「イヤーッ! 来ないで!」
秋子が顔を引き攣らせて叫ぶ。竹野が自分を呼び出した本当の理由が、秋子は今になって判った。同級会の話などはじめからなかったのだ。
「竹野君、動かないで。大声だすわよ」
「構わないさ。人が来たら、この写真が公になるんだぜ。それでも、いいのかい」
押し殺した、ドスのきいた声で竹野が凄み、そのまま秋子にじりじり近づいていく。窓に張りついて恐怖に怯えている秋子はヘビに睨まれたカエルのようだ。
しばらくはじっと竹野を睨みつけていた秋子が、突然、前に飛び出し、竹野に体当たりをしかけた。
ドスッと鈍い音がする。
ぶつかってきた秋子の力に負けない力で、竹野は秋子をベッドの上に押し倒した。
「イヤーッ! 竹野君の馬鹿、イヤよ、イヤ、やめてーっ!」
秋子は叫び、全身をわななかせて抵抗する。
(続く)
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