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▼ 私は多情な悦虐人形 第3回【1】

私は多情な悦虐人形 第3回【1】


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投稿者=西本加代(仮名・28歳)

私は多情な悦虐人形 第3回

田上さんは私のお尻の方から手を差入れて秘所をまさぐるのです。

●着物姿で縛られて

植木さんと関係を結ぶようになって三カ月ほどたって、私は銀行を辞めました。

「加代、俺の立場を考えて銀行を辞めてくれ。と言って、お前と縁を切るわけじゃない。お前のめんどうはズッと見てやる」

と、植木さんに言われたのです。
私はよろこんで植木さんの言葉に従いました。
植木さんは私を赤坂のあるクラブに紹介してくれました。

そして、私はそこでホステスとして働くことになりました。
そういった社交場は私がいちばん苦手とするところでしたけど、

「お前ほどの器量なら、そして、そういう性格なら、すぐ、ナンバー・ワンになれるぞ」

って、植木さんが私を励ましてくれたのでその気になったのです。
それまで私は自分を美しいなどとただの一度も思ったことはなかったのですけど、植木さんにそう励まされてその気になったのですから、男の人の言葉って、女をすっかり変えてしまうものだと、つくづく感じたものでした。

植木さんは私にマンションも世話してくれました。
やはり赤坂にあって、とても立派なマンションです。
毎週木曜日、植木さんは私のマンションにやって来て、私をかわいがってくれます。

でも、泊るようなことはありません。
どんなに遅くなっても必ず帰って行くのです。
私は何度も、

「きょうは、泊っていってください」

って、お願いしようと思いましたけど、どうにかガマンをしました。
一年ほどたつと、植木さんの言葉通り、私はそのクラブでナンバー・ワンと呼ばれるようになりました。

お金も貯まって、私は自分でマンションを買いました。
もちろん、植木さんと相談した上です。

私がじゅうぶんに一人で生活できるようになっても植木さんは、月々、私にお金をくれていたのですけど、それが植木さんにとって少なからぬ負担だということを私はうすうす知っていたのです。
ところが、植木さんに迷惑をかけたくないという私の考えが、あらたなSMへの目覚めとなったのでした……。


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