私は多情な悦虐人形 第6回【1】
私は多情な悦虐人形 第6回【1】
田上さんは私のお尻の方から手を差入れて秘所をまさぐるのです。
●快感と羞恥のブレンド
公衆トイレの前で会うと、
「さあ、行きましょう、二度と戻ってこないこの時間をもっとも有意義に、かつ、たのしく過ごすために!」
私の手を引っぱってズンズン歩き出したんです。
「どこへ?」
私が尋ねると、
「もちろん、ボクのお城へ、あなたのクソを見るために!」
ですって……。
華岡さんの"お城"っていうのは、新宿駅からそれほど遠くないところにある、信じられないほど汚なくて古い木造アパートでした。
でも、彼の六畳一間の部屋は、油絵具の匂いが満ちていて、いかにも芸術家の部屋っていう感じでとても素敵でした。
ところが、ひとつだけ変わっているものが部屋の真ン中に置いてあったんです。
それはオマル! 私、油絵のことを知りたくて、彼にいろいろな質問を浴びせかけたんです。
華岡さんったら、そんな話はウンザリだ、といった顔をしながらも私の質問にくわしく答えてくれました。
そしていつの間にか、私、裸にされていたんです。
彼の言葉っていったら、まるで魔力があるようで、私、絵のモデルになったような気分だったんです。
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