取材･文○早川舞
Text by HAYAKAWA MAI

――お名前と年齢、ご職業をお願いします。

伊藤晴子(仮名)25歳です。飲食店でｱﾙﾊﾞｲﾄをしています。

――じっとこちらを見つめてくるまなざしが印象的ですね。吸い込まれてしまいそうな……M男に好かれそうなﾀｲﾌﾟですね。

そうですか? 私、基本的にはMなんですけど。自分がSだって思ったことはないですよ。

――けど、嫌いな人には徹底的に冷たくする性格じゃないですか? 自分でMって言ってる女性って、嫌いな人相手には目を覆いたくなるようなS性を発揮することが多いような気がするんですが……(笑)。

あ、それはありますね! ｶﾝﾁｶﾞｲ系の男には人間以下の扱いをしますもん。

――ｶﾝﾁｶﾞｲ系というのはどんな?

大してｶｯｺよくもｽｺﾞｲ人でもないのに｢ｵﾚは、ｵﾚは｣って前に出てきたがるﾔﾂ。あ、あとは本人に悪気はなくても、甘えてくるﾀｲﾌﾟもｲﾔです。気持ち悪いと思っちゃうんで。

――人間以下の扱いって、どういうことをするんですか?

ｼｶﾄですね。着信拒否したりとか。あとは言葉で容赦なく相手の欠点をあげつらって、言い返せなくさせる。

――言っていて楽しそうですよ(笑)。じつはそれが快感なのでは?

そうですね。その瞬間は確かに気持ちいいです。でもできるなら、もっと激しいこともしたいですよ。

――は、激しいこととは?

蹴飛ばしたいですね。飛び蹴りで。けど、一番やってみたいのはやっぱりﾆｰﾄﾞﾙを刺したりとか、腕を切断したりとか、肉片をぐちゃぐちゃにしたりとか、そういうことですね。

――えっ、こ、殺しちゃいますよ!

ええ。なんで現実にはできないんで、いつも想像だけしてます(笑)。

後編に続く(｢ｽﾅｲﾊﾟｰEVE｣vol.20より再録)