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人間10人いれば、その風貌も性格も10通りあるように、一口にM男性といってもそのSM観、M嗜好は千差万別。マゾヒストとしてそれぞれが様々な思いを持ち、SMプレイにその人生の一部(あるいは全部?)を捧げている。
今回この連載にご登場願った「シッコスキー」さんは、SM愛好家ではない。Mプレイに対しては嗜好も興味もない男性である。彼が求めるものはただ一つ、女性のオシッコを飲むこと。ただ、彼の場合、SM雑誌がそのきっかけを担っていたという。 |
★SM誌で目覚めたオシッコ願望 今回はM男さんとはちょっと違う。ちょっとじゃないな、だいぶ違う。 「最初にオシッコを意識したのは中学の頃ですかね。それまでは全然興味はなくて、トイレの覗きもしたことがなく、したいとも思わなかったんですよ。それ以外のSMっぽいことやフェチっぽいことにも興味はなかった。普通に『平凡パンチ』(註1)とか、そういう雑誌で興奮してました。そういうところから始まって、だんだんいかがわしい雑誌にも興味が出てくるじゃないですか。おばあちゃんが店番しているような本屋に行ってエロ本を立ち読みしているうちに、SM雑誌にも手が出るようになって。ある日、中を見ていると、聖水を飲ませているページに目がとまったんです」 これがシッコスキーさんの運命を決定づけた瞬間だ。 「最初は『何をしているんだろう、本当に飲んでいるんだろうか』という好奇心だけだったんですが、毎月そういうページだけを見に本屋に行くようになりました。当時のSM雑誌にも、中に何ページかM向けのページがあって、探すと聖水を飲ませている写真があるんですね。おばあちゃんの目を盗んではそういうところだけを見てました」 おばあちゃんは「まあまあ、この子は若いのにヘンタイなのね」と思っていただろうが、シッコスキーさんは。おばあちゃんが想像していたような、ありふれたヘンタイではなかったんである。 「他にオシッコを飲む写真が出ている雑誌がなかったので、SM誌を見ていただけです。だから他のページはどうでもよかったんですよ」 そういった写真を見ているうちに、自分も飲んでみたいという欲望が少しずつ出てきたが、学生の分際でSMクラブに行くわけにもいかず、実行するにはもうしばらくの年月が必要だった。 「ビニ本でオシッコを飲ませるカットがたくさん出ているのがあったんですね。その頃にはオシッコを飲みたいという欲望をはっきり自覚してましたから、それを見ているうちに飲むしかないと思ったんです」 註1:かつてマガジンハウスから発行されていた男性向け週刊誌。セクシーなグラビアを多数掲載し、当時の中高生にとっては、買いやすいエロ本としても機能していた。1988年10月休刊。 第2回に続く(「スナイパーEVE」vol.6より再録/2002年8月頃取材) |
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