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人間10人いれば、その風貌も性格も10通りあるように、一口にM男性といってもそのSM観、M嗜好は千差万別。マゾヒストとしてそれぞれが様々な思いを持ち、SMプレイにその人生の一部(あるいは全部?)を捧げている。
今回この連載にご登場願った「雨男」さんは、レインコートフェチ。正確に言うとレインコートを着た状態で、S女性に弄ばれたいという性癖の持ち主である。素肌にレインコートを羽織り、ボタンをぴったりと留め、今日も雨男さんは恍惚となる。 |
★フードつきのレインコートに限る オナニーをする年頃になると、レインコートはオナニーの必需品となった。全裸にレインコートを着て、身体一杯でレインコートの肌触りを受け止めながらオナニーをする。もちろん、この時もフードがなければならない。マスクのついたレインコートはまず望めないので諦めるしかないが、フードのないレインコートでは意味がない。厳密に言うと、彼は「フードつきレインコートフェチ」なのだ。 「単に眺めて楽しむ分には、ダッフルコートみたいなものでもいいんです。フードがついていて、女の子がそれをかぶっていてくれれば。でも、自分が着るのであれば、やっぱりこういう素材のものですよね」 彼はバッグの中から気に入っているレインコートをいくつか取り出した。よくキャンギャルやレースクィーンが着るコートやジャンパーに使用されているヌメヌメした感触のビニールだ。 「これが一番密着感が強い。最初はナイロンのゴワゴワしたカンジの素材が好きでしたね。アディダスのウィンドブレイカーが好きでした。もちろんフードつきの。次はゴムびきのレインコートです。表はやっぱりガサガサしたナイロンで」 台風の時くらいしか見ないが、重装備のレインコートだ。 「あれはもうあんまり売ってないんですよ。私も前はもっていたんですけど、どっかにいってしまった。ネットで調べていて、売っているところは見つけましたけどね。でも、今はビニール製のが好きですから」 現在彼がもっているレインコートコレクションは十数点。マニアのわりには少ないが、フードつきのレインコートを今時手に入れるのは容易ではない。 第4回に続く(「スナイパーEVE」vol.7より再録/2002年11月頃取材) |
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