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▼ 特選AVレビュー『男魂快楽地獄責め 〜戦慄のマルチプル・オーガズム研究所〜 第一巻 (MotheRs)』
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監督:二村ヒトシ
発売日:2011年12月13日
品番:MDSH-001
収録時間:125分
定価:6,090円(税込)
メーカー:MotheRs

文=淫語魔


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あなたは「イク時の女の快感は男の10倍以上」なんて話をどこかで耳にしたことはありませんか? もちろん射精で終わることのない女性のほうが持続的にエクスタシーを得られるのは言うまでもないことですが、その女性のオーガズムに近い性的愉悦を、男であるあなたが体験できたとしたらどうでしょう? それはいかにも甘美な誘いではないでしょうか。
マルチプル・オーガズムと呼ばれるそんな世界に、鬼才・二村ヒトシが果敢に挑んだのが、このマザーズの渾身のシリーズ作「男魂快楽地獄責め 戦慄のマルチプル・オーガズム研究所」です。

まず最初の男は35歳のWEB系ベンチャー企業の社長、安藤勇二。ふだんは携帯片手に忙しく立ち回っているバリバリの企業戦士である。
ある日、ビジネスバッグを片手に道を歩いていると、向こうからやってきた女と目が合う。突然、意識を失う安藤社長。気がつくとベッドに寝かされ拘束されている。

今回マルチプル・オーガズムに導く「究極の痴女」になってもらうのは管野しずか。
縛られている男に彼女が語りかける。

「お目覚めかしら、安藤社長。それとも勇二君って呼んだほうがいいかしら。ここはどこだかわかる? ここはね、あなたが心の奥でいっつも望んでいた世界。あなたの中にある。女の子の部分を、とってもかわいい女の子の部分を見せてあげるわ。でもね、ちょっと怖いかもしれなくてよ。ふふふっ。だって、いつもあなたが必死に守っている男の部分を、ここで私たちにぜーんぶ預けてもらうことになるんだから。もしかしたら、もうあなたは、男に戻れなくなっちゃうかもよ。いい? それじゃ、はじめるわよ」

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そして白衣を着た管野と浅葱色の手術衣を着た2人の助手(ドラ淫シスターズ)。3人の女性が乳首、股間部を手で攻めていく。
ここでは特に会話のない中、もくもくと男性を攻め抜く。手術衣を着ている2人は下半身。特に睾丸まわり念入りに。そして管野しずかは上半身。

小生、実は会話のないAVが苦手で、この前半は単調な気もするんですが、管野の口を艶めかしく開けて微笑みかける表情がいいので、そこに注目すると饒舌な映像に見えなくもありません。さらに管野がフェラチオをし始め、手術衣の2人がアナルに指を入れる頃になるとフェラチオのジュル音や男優の静かだが深いため息に、興奮のボルテージがだんだんと上がっていく。そう、これは男の側にどれだけ感情移入できるかが鍵となっている作品です。観ているあなたがこれと同じ体験をしてみたくなるかどうか。

次第に興奮が高まった男性は管野の手コキでいかされてしまう。しかし女たちはここでやめない。むしろここからがドライオーガズム、すなわち射精の伴わないオーガズムへの移行なのである。

場面が変わり、今度は拘束イスに縛り付けられる男。ここでようやく管野が口を開く。
「あなたの体の隅々まで電流を流してあげる。覚悟しなさい」
まずは乳首に電流を流す。ビリビリと本物の電流が流れている。
「この電流、チーンポやキンタマに流したら、どうなるかしらねぇ」

ローションをかけられ電流を股間部に流される。うめく男。声のトーンが急にあがる。
管野の言葉による責めが加わり、男の快感はさらにあがる。管野はときおり抱きかかえるようにして男の頭を腕に巻く。そして再び絶頂。にやりと笑う管野。

そこで急激な場面転換。気がつくとスーツ姿でいる自分に戻っている。あれは夢だったのか? しかし体はものすごくすっきりして全身に活力がみなぎっている。男は次の仕事に元気よく向かうのであった。

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次の男は、女好き、ジゴロ気取りの大学生、笹岡満22才。
エレベーターに乗り合わせた女と目が合い、やはり異次元空間に迷い込む。
そこにはやはり白衣を着た女と浅葱色の手術衣を着た2人の助手。

今回の見所はやはりこの2番目の男でしょう。
こちらは前半の男と違い、管野しずかの騎乗位本番シーンもあるのですが、それよりもなによりも男優の反応がとてもいい。

この作品の観たいところは、果たして男が女のようによがることができるかという点です。
男性はなかなか女性のようによがれない。それはふつうの痴女AVに出てくるようなM男優のうるさいあえぎとは違います。あれは逆に男の自意識が現われている姿でしょう。女性はあんなふうにうるさくあえいだりしない。
観たいのはあくまで女性のようなよがり方。そこに到達するためには相手に自分を明け渡さなければならない。しかしそこは男性のプライドが邪魔するのか、なかなか明け渡しができない。これは女性でもあるようですが、その自意識の壁を乗り越えない限り、本当の快楽にダイブできないのです。

しかしこの最後の男優さんは、今回、このマルチプルへの誘いが初めてであったにもかかわらず、ウェットオーガズム(射精の伴ったオーガズム)だけでなく、ドライオーガズム(射精の伴わないオーガズム)の入り口まで行っていたように見えました。
後半のここでは、管野しずかも最初から言葉責めを開始し、常に男を自分の掌の上で転がしていました。そして助手役の2人の確かな腕。実際に「アナル フレンズ」というM性感のお店で、数々の男性をマルチプルに・オーガズムに導いている「ドラ淫シスターズ」の技術と知識が、この男優さんに今まで体験したことのない悦楽世界を見させることができたのだと思います。

最後のシーンが印象的です。
さんざんいかされ、女の子のように潮吹きをし、へたへたになった男を菅野しずかが優しく頭を抱き上げる。それはまるで母親が赤ちゃんにお乳を含ませるような、そんな神々しい姿でした。


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