文=横田猛雄
絵=伊集院貴子
【学ぶべきこと】
その男と別れた記者がさらに奥へ進むと、一番奥は大広間になっていて、入リロのテーブルの上には赤と白のバラの造花の付いた紐がおいてあり、場内を観察していると、中でタンスをしている男達は皆赤か白かどちらかのバラを首にかけており、広間の周囲はうすいカーテンが下がっていて、それがゆらゆらしていて、よく見ると、そこでは幾組かの力ップルが男同士の愛の行為の最中で、どうやら赤いバラを付けた者は受け身の立場でアヌスを貫かれたい人、白いバラは他人のアヌスを貫きたい能動者を示すようで、カーテンの中で、まるて男女間の性交と同じようにエクスタシーに浸って、事が終わるとまた出て来て相手を替えて踊り、好みの相手を見つけるとまた手を取り合ってカーテンの中に消えてゆくのだそうです。あちこちで、アーウーとかハッハッとか切迫した息遣いがして、力−テンをすかしてうっすらと見える中の影は、何だか凄くエロチックなものだったそうです(私なら、赤いバラの男性ではなくディルトオを帯びた長身の精憚な女性がいるのなら最高だと思いますが……)。
記者はアメリカで、フィストファックを実見するつもりであったのが、自ら実地体験することになった訳です。
アメリカで始まったフィストファックの秘技はこのようにして、日本のホモ界には早くに紹介されたのですが、アメリカでもそうであったように日本でも初めはホモ族の間で密かに行なわれていたようです。
フィストファックを日本で一般化させたのは何といっても白夜書房の『ビリー』という月刊誌で、この誌の紹介でSMマニアや女性にまでフィストファックが普及したのです。
かつての『ビリー』には、野球のバットやビール瓶の底をアヌスから飲み込む通称「桐生の肛門様」というハードマニアが登場して世間を驚かせたもので、当時黒人でペニスが30センチ近くもある馬並みの男性と小柄で色白の日本女性の夫婦のシロクロショウのヌードダンサー(これも『ビリー』に登場)と例の肛門様とが、大阪で舞台共演するという計画があったそうですが、群馬と大阪とで遠く日程の都合がつかず、実現しなかったのは残念なことです。
女性の膣は先が行き止まりでそんなに長いペニスは全部入りませんが、アヌスなら、直腸から逆にS字状結腸から下向結腸まで、体位によっては40センチの長さの物でもすべて飲み込むことは可能なのです。
さて話は前のアメリカのレポートにもどりますが、あのレポートは我々に重要な二つのヒントを与えてくれています。
その一つは、アヌスを大きく拡張するためにはお尻の穴が天井を向くポーズで、しかも体の力を抜くことが出来るポーズが大切ということ、もう一つは睡眠中ならば処女アヌスでも貫通は容易ということです。
睡眠中は身体中の筋肉もリラックスしますので抵抗が少ないのです。睡眠と同じようにアルコールで泥酔して前後不覚の場合もお尻の穴の紐はリラックスしていますので素直に拡がってくれるのです。
お尻の穴のお勉強の向学心に燃える皆さん、どうか真剣に取り組んで、一日も早く、せめて玉子を産み落とせるよう頑張って下さい。
(続く)
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