文=横田猛雄
絵=伊集院貴子
【お尻の穴の旅の初めに】
アナルマニアや助平派の皆様の意識と技術の向上のために、せめて玉子の挿入排出くらいは初等テクニックとして各自体得していただくために、どうすればいいかをよく考えてみたのですが、それには私のお尻の穴の旅の初めから告白するのが一番と思い、その第一歩として、先に『お尻の花電車』の載った本を入手したことを記しました。
まさにあの本こそ私にとってはバイブルにも匹敵する聖典で、毎日その挿絵を見、文を繰り返し読むものですから、すべて暗誦出来るまでになりました。
私はあの本の中のお姉さんを自分に置きかえて、家族のいない時などよく全裸になって自分のお尻の穴にいろいろな物を挿入して自虐することに秘かな快感を見出すようになりました。
その日も学校から帰って唯独り自分の部屋で裸になると、仏壇から持って来た、直径一・五センチの一本のロウソクを自分でお尻の穴に差し込み、マッチで火を点けました。
その時は仰向けに寝てお尻を上向け、丁度ずっと後になって春子ちゃんの拳骨で貫かれた時と同しポーズで、両足を開いて膝を曲げ、お尻の穴を天井に向け、自分の手で、グイッと押し込み、息をしても取れなくなるまで強く入れて、自分で点火しました。
両方の掌を背中に当てて、お尻を高くしていないと、ロウソクが斜めになりますので、ポタポタと熱くって思わず呻いてしまいます。
そこで、ロウソクが垂直に立っていると、溶けたロウがこぼれないので熱い目をせずにすむことが分かりました。
それでも一本のロウソクが半分の長さにまで燃える間そうやっているのは、とても苦しく、少し角度を崩すと、お尻の穴の周辺や内股に、煮え湯がとび散ったような熱さで、クーッと呻いたりし、頭の中では、きれいな年上の女性に強制的にそうされているんだと暗示し夢想していました。
ある日のことです。その日も日課となったそのロウソクプレイで独り楽しんでいますと、玄関の方に誰か来たらしく声がしました。その声は三、四回聞こえましたが、私はこんな姿のままですから居留守を使いましたので、その人はあきらめて帰ったようでまた静かになりました。今日は短かくなったロウソクを最後まで燃やしてみようと、熱くほてるお尻の穴にカをこめて、ウーンと息を詰めて、脂汗を流している私は、裏のガラス戸を勢いよく開けられ、思わずはね上がってしまいました。「あっ」と立ち上がった瞬間、ロウソクの先が床につかえてグッと私のお尻の奥に更に押し入ってき、ロウソクはポキッと折れたようです。お尻の穴からロウソクの尻尾を生やした私は全裸のまま入リロに背中を向けて立ちすくみました。
ガラス戸を開けたのは新聞を配ってくるお姉さんだったのです。「あれ、猛ちゃんあんた何しとんの?」と瞳を輝かせて、迫ってきたお姉さんは、「服全部脱いで、あれー、お尻の穴へロウソク突っ込んで、やらしいことしとるなあ。あんた知らんやろけど、裏の窓の所からうちは何回も見とるから全部知っとったんやに……ごと言うのです。
このお姉さんは私の家から五〇〇メートルくらい西にある某私鉄の社宅の人で、実家が新聞店ですので、結婚後も、この近辺の分だけ配達をしているのです。
お姉さんはとてもきれいな人で結婚してその時三年くらいでしたが、以前からよく新聞代の集金や何かで私の家に来ると、私の肩に手を掛けたり触ったりしながら、「あんた、可愛い顔しとるなあ」とか、「もうあそこ毛が生えとるやろう?」などと、凄いことをさり気なく言うのです。私が真っ赤になって俯いていると、「フフフフ」とさも快さそうに笑って、さっと私のズボンの前の方をさわり、掌で手早くグリグリ押しつけ、いつの間にか五本の指で無花果をちぎるように私の前のふくらみに爪を立てたり、時にはお尻をなでたり、私がじっとしているとお尻の割れ目に指を突っ込んで、指先を鍵の手に曲げて器用にクイクイッとやって、知らん顔してさっさと行ってしまう人でした。
でも私は、お姉さんにそうされるのが本当は嫌じゃなく、お姉さんはとってもいい香りがして、そうされるとまるで解剖されているような不思議な気持ちなのですか、何故か、そんな事はしてはいけない事のように思えて、お姉さんに逢うと私の心は分裂症のように正反対の二つの気持ちの相克に悩むのでした。
(続く)
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