文=横田猛雄
絵=伊集院貴子
【お姉さんの家で】
お姉さんの婿さんという人は鉄道社員で、普通の会社員と違って夜勤や宿直勤務が多く、日勤・当番・非番といって普通は日勤で朝からタ方までの勤務で、その次に当番という日があり、それは夜から朝までの勤務で、その夜勤明けの翌日が非番の日で休みなのです。
ですから婿さんが夜勤の日は翌日の朝までお姉さんは一人きりになるのです。
夜勤の日は大体週二回の割になっていますのでその日は夜になってからお姉さんの家で色々と教えてもらうことになりました。
蔵でのあの初めてのお勉強から二日後、私は両親が眠ったのを確かめてから離れの勉強部屋を抜け出しました。
裏ロから入ってきた私を認めたお姉さんは、
「さあ猛ちゃん、今日はあんたに浣腸したけるわ、お尻の穴いじくるんやったら先に浣腸してきれいにしとかんと、こないだみたいになるから、早う服脱いでそこへ俯せに寝てみい!」
と言い、鏡台の抽斗から晒しに包んだ物を取り出しました。
中から出てきたのは、太いのと小さいのと二本の浣腸器でした。
板の間(このあたりの家では食事をする部屋)に俯けに寝ている私の足元に、お姉さんは風呂場から洗面器一杯の湯と石鹸箱を持ってきて、手を洗う時のように両手で石鹸をこすって湯に溶かし始めました。
何だろう? というような顔をしている私にお姉さんは
「猛ちゃん、家で浣腸する時はこうやって石鹸水作ってするとええんよ、これやったらポンプだけあったら何時でも出来るからねえ……」
とその太い方のガラスポンプを取り上げると、その石鹸水をチュウーと吸い上げ、私の脇に跪き、ぴったり閉じ合わせている私の両方のお尻の肉を左手の栂指と示指とで、まるで眼薬をさす時に眼を開けるようにパッチリと開きました。
そのように開かれると、そこにいきなり、スーッと空気が入り込んできますし、お姉さんの息がフーッとかかってとてもくずくったくて、思わず
「ああ……」
と言った時、ポンプの先の硬い所がお尻の穴に触れました。
お姉さんはすぐにそれを突っ込んでこないで、
「猛ちゃん、お尻の穴は唇と同じで粘膜やさかい柔らこうて傷つきやすいとこやから、いきなり物を突っ込んだら痛いし、切れたりして良うないから、唾つけたりクリーム塗ってから入れやなあかんのよ、石鹸水も滑りを良うするから、浣腸する時はこうやってちょっとポンプ押して、お尻の穴の所を石鹸水で濡らしたらほれ、そんなに力入れいでもヌルッと先が楽に入っていくやろう、それがグリセリンやったらもっとネバネバしてよう滑るから猛ちゃんがこないだ入れとったみたいなぶっといロウソクをお尻の穴へ差し込む時、あんな難儀せいでもよう入るのや、今度からそれよう気をつけなあかんよ、今日はグリセリンが無いから、まあ石鹸水でお腹の中きれいにしような!」
と一気にググーッと押しました。
「ああ、熱い、あ、あ、お姉さん、お尻の奥が熱い……」
と私があわてるのを尻目にお姉さんは、
「そうか、猛ちゃん熱いか、ふふふ、お風呂の湯そのまま使うとるんやから大丈夫や、火傷なんかしやせんから……、猛ちゃんは初めてやから熱いみたい思うのやわ、直腸の中は粘膜やから手や足入れてそんなに熱くない湯でも大分熱いみたいに感じるんや、そやから本当は人肌でいうて人間の体温と同じか少し低い、もうほとんど水みたいにぬるいお湯を使うのが常識なんやけど、お姉ちゃんいっぺん猛ちゃんいじめたるかなあと思うてわざと熱目にしたったんや、これで十本入れたるから辛抱せなあかんよ!」
と、とうとう一リットル入れられてしまいました。
「まだ入るなあ?」
とあと五本入れると、お姉さんは脱脂綿を私のお尻の穴に押し当てて、私に
「猛ちゃん、自分でこれ押さえとって、お姉ちゃん時計取って来るから!」
と言って行ってしまいました。
(続く)
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