文=横田猛雄
絵=伊集院貴子
【先生の浣腸器】
全裸の上田先生は色白ですが落合先生よりボーイッシュで背が高く、落合先生は女優の藤純子(侠客映画で緋牡丹お竜シリーズで鳴らした)という人にとってもよく似ていますが、上田先生は大島渚監督の奥さんの小山明子という人によく似たタイプで、私は上田先生にお尻をぴしゃりと叩かれて、あの日のように大きく足を拡げて身体を屈曲させられ、先生の指で、校医先生が目の検査する時みたいにお尻の穴を巧みに押し拡げられました。
強制的に開かれたそこへは、急に外気が触れるのでとってもくすぐったく、もう汗びっしょりなそこはよく滑り、先生は何回も指先に力を入れて拡げ直し、
「横田、お前お尻の穴いじめてほしいのやろう? そんなら浣腸してきれいにしてからやないと汚いよ、一寸臭うから今からきれいにしたるで、おとなしい言う事きかなあかんよ」
と言い、立って行くと風呂場の方から洗面器一杯の水と、太い浣腸器と湯上がりタオルを持って来ました。
新聞のお姉さんの家にある浣腸器は薄い水色をしており、ローマ字でTOYOと刻んでありますが、上田先生のは無色で透明なガラスで、赤で目盛りが刻んであり、T○Pというマークの入った図太い腕みたいな大型で、私はそれを見て三ツ矢サイダーの瓶みたいに大きいなあと思い、お姉さんの家のはラムネの瓶みたいな色しとるなどと考えていました。
落合先生は紙に包んだ薬瓶三本を持って来て開封しています。
それはねっとりと透明な、グリセリンです。
上田先生は、
「横田、これ見いぶっといやろう? これは獣医用や、牛や馬に使う浣腸器やから大きいぞ、お前お尻の穴いじめてほしいのやろからこれで入れたげるわ」
と言うと、そのガラス筒の内筒をすっぽりと抜いて外し、外筒だけを左手に執り、示指の腹で嘴管の先端の穴を塞ぎ、そこへ落合先生が瓶からグリセリンをじゃぼじゃぼと流し込みました。
およそ百ccそうやって入れられ、上田先生はさっき外した内筒をはめて、その浣腸器の先を上向け、上手に空気を排出し、その嘴管を洗面器の中に浸し、内筒を引いて百cc水を入れ、
「さっ、お尻からこれ飲ましたげるから……」
と私にあの日の検便と同じスタイルをさせ、落合先生が私の両方のお尻の肉をグッと拡げ、
「あっ」
と思ったら示指くらいもある嘴管が硬く強引に、汗でやわらかくなっている私のその穴に這入ってきたかと思ったら、ググ〜ッと冷たい液が流れ込んで、頭を低くしたポーズですから意外にすんなりと受け付けてしまいました。
「まだ入るやろう、辛抱しなさい!」
と言われてそうやって六回入れられ、七回目が入れられる頃ゴロゴロと音がして、何だか夏の海に入道雲が湧き上がるような鈍い山鳴りみたいな刺戟が起こり始めたと思ったら、お腹の中が捻れるような痛さがして来ました。
私は苦しくて洩らしそうになるので必死にお尻の肉を合わせて塞ごうとするのに、落合先生は意地悪くわざと私のお尻を拡げ、フーフーッと息吹きかけ、ピクピクふるえるといって笑うのです。
さっき私に責め狂わされた報復のつもりなのでしょう。
グリセリンて凄いです。
たちまち、公園の水飲みロのように、ピッピッと洩れ始めました。
「ああ早く行かせてえ、先生もうあかん、洩れてまうわ〜!」
と絶叫する私のそこへは分厚い綿花が当てられました。
お尻の綿花を後ろ手に押さえて中腰のままヨチヨチと厠へ駆け込む私を先生たち笑い転げて見てるんです。
便器をまたいだまま私のお尻には今度は眞水が又同じだけ注入され、風呂場でお尻をきれいに洗われて準備が整いました。
先生達も洗滌のためにといって夫々浣腸をし合っていましたが、先生達は水で薄めない原液のグリセリンを四百cc注入し、綿花でお尻の穴を押さえ、六分から七分もだえて転がり廻りながら我慢し、極限になって、ほとんど這うようにして厠にたどり着くのです。
先生たちほとんど毎日お互いにこうやって注入し合っているようで、とても慣れていて、それでも苦悶に転げ廻る白い裸のくねる様は凄惨そのもので、白いお腹をくねらせてもだえる姿は眞迫鬼気迫るもので、見ていても手に汗握るもので、今思うとあれがエロチシズムの極なんだなあと、鮮やかに頭に残っています。
先生たちの苦しむ姿は、腸が勝手にグルグル動いているようにお腹が波打ち、お尻がピクピク、割れ目がふるえ、見ているとどうしてもオチンチンがピクンピクンと脈打ってくるのです。
原液で一挙に腸内の汚物を排泄し、何回も繰り返し眞水の洗滌を行なって、お尻の中をきれいにすることを私はこの時、よく勉強しました。
(続く)
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