魂の暗部を狙撃するSM情報ポータル SMスナイパー
▼ 欧州フェティッシュジャーナル 【6】マイ・バースデイ

文=アニエス・ジアール

AGNES-BIRTHDAY_01.gif

在仏カウンターカルチャー専門ジャーナリスト、アニエス・ジアール&フランシス・ドゥドブラー。親日家でもあるお2人が、世界のフェティッシュ事情をお届けします。2008年9月1日に39歳の誕生日を迎えたアニエス。今週は、彼女がその日に何を思ったのかが語られます。


2008年9月1日、私は39歳になった。
老いというものを私は怖れていないものの、毎回、私のバースデイが近づくと私たち(※ドゥドブラーとアニエスはパートナー関係)恋人同士の間では激しい危機を迎えるのだ。

私は自分の人生の総括をする。
特に、恋愛において。
私は夫のフランシスを愛しているのかしら? ええ。
けれど、フランシスと一緒にこれからも人生を歩みたい?
わからない。
時々、私は満たされなくて、欲求不満、だから夫をチェンジしたいのだ。

いつものように、私のバースデイの一週間前、そういうことで私は夫と別れたいと思った。
ある朝、私はフランシスに自分と別れてくれるように言った。
フランシスは私のことをよく解っているので、ただこう尋ねただけだった。

「どうして?」

AGNES-BIRTHDAY_02.gif

私は答えた(いつものように)。

「充分に愛していないからよ。私は満たされない思いでいっぱいなの。欲求でいっぱいなの。でも、何もおこらないじゃない。それで、もう死にそうなの」

フランシスは(いつものように)39歳のお祝いに私の欲しいものを何でもくれると約束してくれた。
だから、フランシスに「私、週に一度はできるだけたくさんの男たちと愛し合いたいの。もしそこにあなたが居るなら、見ていてほしい。写真に撮ってほしいし、参加してほしいの。もしそこにあなたが居ないなら、男の人たちに写真を撮ってもらって、その写真でオナニーしてほしいわ」と言った。

フランシスは「いいよ」と答えた。

そのとき、私はフランシスと一緒にいると決めたのだった。
どうしてかって? 「愛」は、自分の妻を売春婦のように扱うことだから。

できる手段をすべて使って、彼女を楽しませること。
彼女に贈り物をする、もしくは他の男どもに彼女を贈ることで。
私の友人の多くが同じ考えだ。
それでバースデイ当日は、いつものように、プライベートなパーティを開いて、お祝に友人たちと愛し合ったのだった。

AGNES-BIRTHDAY_03.gif

私は年を取ることが怖くない。
フランシスに、毎年新しい贈り物をお願いするから。
そして毎年、たくさんのファンタジーを実現させる。
死ぬ瞬間は、たくさんの美しい思い出があって、あっけないものだろう。
なんの後悔もないだろう。


写真には(カーキ色で軍隊のコスチュームを着た)カトリーヌ、(戦闘服の)ガエル、そして(フェティッシュなビニール衣装の)私が写っている。


《次へ 一覧 前へ》
上へue.gif


yoko.gifカテゴリ一覧へ
yoko.gifTOPへ
広告出稿お問い合わせ
広告に関するお問合せ
ご意見・ご要望
プライバシーポリシー
大洋グループ公式携帯サイト
COPYRIGHT(C)2008
WaileaPublishing