文=アニエス・ジアール
在仏カウンターカルチャー専門ジャーナリスト、アニエス・ジアール&フランシス・ドゥドブラー。親日家でもあるお2人が、世界のフェティッシュ事情をお届けします。ところで売春行為と売春を規制する法律について、アニエスはどう考えているのでしょうか……。
時々、私はあばずれ女になる夢を見る。
私のバースデイの後、フランシス(ドゥドブラー)と私はこのファンタジーを実現させる為にある文章を書いた。
この文章は、SMの出会い系サイトで見ることができる。タイトルは『無料レンタル売春婦』というもの。重要なのはこういったサイトのバナー広告で「無料の売春婦」と強調すること。
どうしてかって? 理由は4つ。
1,売春婦のwebサイトは警察に禁止されている。というのも、フランスでは出版物やインターネットのサイトで「金儲けの広告」を出す事が違法なのだ。
2,もし私がお金を要求して、男たちがそれで私を手に入れることに何の喜びも感じなかったら、とても恐ろしいと思う。それは私にはおそろしく欲求不満なことだから。
3,私は興奮させられることに対してお金を必要としていない。お金で性欲を催す人たちがいるが、それは稀だ。
4,もし私がお金を要求したら、フランシスは警察と問題をおこすことになってしまう。
フランスでは売春は認可されている。しかし、売春斡旋行為は違法なのだ。売春斡旋行為というのは売春婦の稼ぎから、いくらか抜き出すこと。もし売春婦の連れが生活の為にお金を稼いでいなかったら、その恋人はおそらくぽん引きとみなされるだろう。もしあるライターが売春の広告を作ったら、そのライターもまた売春斡旋行為をしたと非難されるだろう(その人が売春婦から費用をもらっている以上は)。もしあるデザイナーが売春のサイトを作ったら、そのデザイナーもまた、ぽん引きであるとみなされるだろう。結局、フランスの法律はうわべだけのものなのだ。
日本でもまた、法律はうわべだけのものだ。売春は公に違法なもの(デリヘルとソープランドを除いては ※編註:業務形態としては適法ですが売春行為はいずれも違法)。けれど、もし女性が口もしくはアヌスで行為をさせられたら、売春行為とはみなされない。日本のそのシステムは無意味なものだから、フランスの私たちからしたらとても奇妙に感じる。私たちの法律よりもおかしいだろうか?
私のバナー広告の写真では、顔をみせていない。男たちが私の家に来た時、私は覆面をつける。けれども、男たちは私の住所も名前も知っているのに。それは、とにかく変だ。
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