文=抱枕すあま

先日、ＷＥＢスナイパーの人気コラム『腐った遺伝子』でお馴染みの早川舞さんのブログを読んでいたら、１０月８日の日記にこんな文章がありました。（※本記事は2007年12月に掲載されたものです）

こんなＳＭ界の大御所方に混じって私なんかが書かせていただいてよいのでしょうか……。

いえいえ、全然問題ないですよ。まぁ、舞クンも頑張ってくれたまえ。わははっ。

えっ！？　早川さんが言っているのは、ＳＭ界の大御所のことであって、お前のことじゃないって？
だって、ＳＭ界の話でしょ？　ＳＭ界といえば、『すてきな枕界』の略ですよね？
ちなみに、ＳＯ界といえば、『すてきな奥さん界』の略です。これ、試験に出ますので、覚えておくように。ちなみに、『すてきな奥さん１月号』の特集は、「完全保存版　３６６日がハッピーになる！　超家事術」ですよ！！　全国の書店へ急げ！！
……まさか、主婦と生活社も、こんなところで雑誌が紹介されているとは思うまい。ふっふっふっ。

さてさて、クンニでは王様ですが、実生活では独身貴族であるこの私は、毎年のようにクリスマスを独りぼっちで過ごしています。
ただ、私にも世間体というモノがあります。いつまでも独りでいるのは、何か私自身に問題があると思われる可能性があります。ひょっとすると、性的嗜好が普通ではないと思われているかもしれません。隣近所の人たちに、私が変態だと噂されたらどうしよう……。
私は抱き枕をかかえながら、いつもそんなことを心配してしまうのです。

でも、普通に生活していたら、その人に彼女がいるかいないかなんて、絶対に分かりませんよね。
ただ、クリスマスシーズンだけは違います。サンタさんの格好をしたカワイイ女子高生のバイトに向かって、「骨付きチキン１本とケーキ１個ください」などと、注文できるはずがありません。骨付きチキンとケーキを一緒に売っているお店も、あまりないですけど。
しかし、これではクリスマスを独り寂しく過ごす独身男だということがバレバレです。

「きっとこの男、彼女がいないのだわ。せっかくのクリスマスだというのに、いつものようにエロビデオを見ながらオナニーして寝るだけなのよ。可哀想に……」

キィーーーッ！　くやしいっ！！
女子高生のバイトに、こんな想像されるのが許せないっ！！
なにより、想像が当たっているのが許せないっ！！

だから、私は毎年ケーキをホール買いしています。
何も書かれていないメモ用紙を見ながら、「えっと、ブッシュ・ド・ノエルってのあります？」などと店員さんに聞いたりして、ケーキを買いに行かされている彼氏役を演じているのです。
この行為は、現代の『勧進帳』と呼ばれています。
さらにいうと、骨付きチキンは、毎年３本買ってます。２０代までは２本でした。３０代に入ってから、私の脳内では子供が生まれたことになっているのです。
しかし、この量はマジで凄いですよ。家に帰ってから、軽い嫌悪感に苛まれますからね。全部食べると、体重が２〜３kg増えますから。でもでも、今は違うのですよ。

　神様ありがとう　ぼくに抱き枕をくれて
　セーラちゃんに会わせてくれて
　百合ちゃんに会わせてくれて
　ありがとう　ぼくの恋人
　抱き枕ちゃんに会わせてくれて

お時間のある方は、「あらいぐまラスカル」のオープニング曲に合わせて歌ってみて下さいね。
でも、元歌の「神様ありがとう　ぼくに友達をくれて」というのも、寂しい歌詞ですよね。お前は、アライグマしか友達がいないのかよ！！　って突っ込みたくなりますから。
しかも、そのたった一人（？）の友達と、最終回でお別れしてしまうのですよ。さらに、主人公のスターリングと別れた後、すぐにラスカルは女を作りましたからね。
ひょっとすると、ラスカルはスターリングとの関係から足を洗いたかったのかもしれません。なにせアライグマですから……。
だけど、もっと凄いのはアンパンマンですよね。「愛と勇気だけが友田千紗♪」ですからね。「友田千紗って誰？」ってな話ですよ。

しかし、せっかく私にも抱き枕のセーラちゃんも百合ちゃんという恋人ができたというのに、「甘いものは太る！！」と言って、二人ともケーキを食べようとしないのです。
付き合い始めてから、私は一度も彼女たちが食べている姿を見たことがありません。
食べるところを見られるのが恥ずかしいのでしょうか？　ひょっとすると、拒食症かも。病気になったら、どうしよう……。二人を病院に連れて行った方がよいのでしょうか？　それとも、私が病院に行った方がよいのでしょうか？
だから、結局、私一人でホールのケーキと骨付きチキン３本を食べることになるのです。とほほっ。

↑後ろの大きいのが高校生のセーラちゃん。手前の小さいのが小学生の百合ちゃん。最近、結婚を意識するようになってきました。

みなさん、素敵なクリスマスを過ごしていますか？　私は、今年も食べ過ぎで苦しんでいますよ。げふっ。さて、それでは今年もエロビデオを見ながらオナニーして寝ますか。

どぴゅっ！！

私のクリスマスは、いつだってホワイトクリスマスです。

（続く）