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▼ すあまにあ倶楽部 第5回 気狂い縄師 荊子

文=抱枕すあま

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まだ暑い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしですか?
先日、身体の中から涼しくなろうと、尿道と肛門にフリスクを入れてみました。あまり涼しくはなりませんでした。これが成功したら、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)で発表し、地球温暖化を防止した立役者として、ノーベル賞を貰う予定だったのですが、失敗に終わりました。

話は変わりますが、皆さん気狂い縄師の荊子さんをご存じですか? 「荊子」と書いて、「いばらこ」と読みます。『スナイパーEVE』の愛読者の方ならよくご存じだと思いますが、ちょっと変わった女性の縄師さんです。

普通、SMショーといえば、音楽に乗せて縄師さんが女性を次々に縛っていく姿をイメージしますよね? しかし、荊子さんは違うのです。音楽はまったく使わず、独特の言葉責めを駆使してショーを作り上げるのです。ステージ上にある音は、荊子さんの囁きとM女さんの吐息のみ。耳を澄ませて見るSMショーというジャンルを作り上げた、唯一無二の存在なのです。

そんな荊子さんが、『環七 Beatic Circus vol.3 高円寺ストリップ激情!!』というロックとエロが融合したイベントで、DJと共演するというではありませんか!! 音楽を使わないことで自分の世界を表現していた荊子さんが、それを捨て去るのです。今までに見たことのない、音楽のある荊子さんのショー。荊子ファンの私としては、これを見逃すことなどできません。私はいそいそと、東高円寺のライブハウスへと向かったのでした(※本記事は2007年9月に掲載されたものです)。

会場はライブハウスなので、当然のごとく天井に梁がありません。そのため、上から吊ることができないのです。縄師がショーを行なう上で、これは大きな制約となります。しかし、荊子さんは平気です。昔、新宿のセルDVD&雑誌販売店『メンズショップタイヨー』で荊子さんがイベントを行なったとき、本人に直接聞いたことがあるのです。

す「梁がないと、吊れないですよね。イベントがやりにくくないですか?」
荊「店内を引きずり回すから大丈夫」

す「明日食べるパンがないのですが……」
荊「ケーキを食べるから大丈夫」

やっぱりこの人は、本物のサディストでした。気安く近づくと、手を噛まれるおそれがあります。荊子さんのショーは、窓の外からそぉ〜と覗くように鑑賞するのが正しい見方なのです。そのため、私は後方からこっそりと見ていようと思っていました。あたかも、飛雄馬を電信柱の陰から見守る明子姉さんのように。しかし、その姿を安藤ボン監督(多くの荊子さんの出演作品で監督をしている女性)に見つかってしまい、いつの間にか前から2列目の特等席へと移動させられてしまいました。ライオンの檻と柵の隙間の様な危険な場所に放り込まれたのです。

この日の荊子さんの衣装は、黒のラバー製ドレスでした。いつにも増して、格好いいです。このドレスは、もちろんスリット付きです。荊子さんの衣装といえば、スリットの深さが楽しみの一つでもあるのですが、残念ながらこのドレスのスリットは浅めでした。これでは、荊子さんのパンチラは期待できません。まぁ、荊子さんのパンチラを期待してショーを見に来ているのは、私くらいでしょうが。

(続く)

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