文=抱枕すあま
(※この記事は2008年にWEBスナイパーで掲載されたものを再録したものです)
す「……って、JR新橋駅前のSL広場じゃないですか!! オチとしては、あまりにもベタ過ぎませんか?」
I「なにかご不満でも?」
す「私はですね、SLに乗りたいのですよ! ヤツの魂の暗部に、火を灯してやりたいのですよ!! そうでなきゃ、『SLスナイパー』とはいえないでしょ!?」
I「雨宮まみさんは、文句の一つもいわず、激辛料理に挑戦したというのに……。すあまさんは、ホントにワガママなんだから。これだから、末っ子の長男は扱いに困るんですよ」
す「私の家庭の事情は、ほっといてください! しかも跡継ぎなのに、いまだに彼女と呼べるのは抱き枕しかいないんですから……。そんなことより、私はSLに乗りたいの!!」
I「しかたがない……。それじゃ、SLに乗りに行きますか」
す「えっ、マジでSLに乗れるんですか? ひゃっほぉ〜〜い!!」
そんな訳で、我々一行は夏祭りが開催されている亀戸中央公園へと向かったのであった。
す「こんなところで、本当にSLに乗れるんですか?」
I「大丈夫だから、安心してていいですよ。ほら、あそこですよ。SLが力強く走っているじゃないですか」
す「おおっ、SLだ! しかも、動いているじゃないですか!! C5938ということは、1942年に汽車製造で造られたSLですね。だけど、C59って動態保存されている車両はないんじゃなかったですか?」
I「だって、現実に目の前でC59が動いているでしょ? それに、子供たちも大喜びしているし」
す「まぁ、確かに動いているんですけど……。ただ、SLにしては、なんだかサイズが小さいような気がしません?」
I「そんなことはないでしょ? だって、新橋駅前のC12より、こっちのC59の方が大きいですよ」
す「それに、客車に屋根がないし、運転手さんが炭水車の上に乗っているし……」
I「細かいことを気にしますね」
す「つ〜か、コレってどう考えても、ミニSLじゃないですか!!」
I「ミニSLのどこがいけないんですか!? ミニでも、SLなんですよ!! ちゃんと、蒸気機関で動いているんですよ!!」
す「そりゃ、そうですけど……」
I「遠藤遊佐さんなんて、電マならフェアリーミニでも、フェアリーミニミニでも文句はいいませんよ!?」
す「いえいえ、そういう話じゃないんですよ。つまり、ミニというのが……」
I「それじゃ、なんですか? フェアリーミニSLとか、フェアリーミニミニSLならいいですか?」
す「だから、フェアリーを付ければいいという問題じゃないんですよ。なんだか、乗ったら振動が激しそうですし……」
I「もう、ワガママばっかりいわずに、サッサと憧れだったSLに乗ってきてください!!」
す「えっ、マジですか? だって、子供しか乗ってませんよ!?」
I「イヤなら、来年の夏に『ポケモンスタンプラリー』でもやりますか?」
す「はいはい、分かりましたよ! ミニSLに乗ってくればいいんでしょ!? 恥ずかしいよぉ……。あれ!? サイズは小さいけど、ミニSLだって楽しいじゃん!! ひゃっほぉ〜〜い!! SL最高っ!!」
(続く)
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