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▼ 赤満講猟奇譚 第27回【姉妹めこ比べ】

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絵と文=大園喜八郎

秘密教団「赤満講」が、生け贄となった哀れな少女たちを使って荒ぶる神々を鎮める背徳と暴虐の歳時記。
ジャパニーズ・カルトの新境地!


【姉妹めこ比べ】

屋上の 全裸(はだか)を照らす 稲光り

裏神道では、生け贄をSMコンパ二オンとして派遣することがあります。派遣先は、信者の経営する会社からの要請や、資本を提供している講本の依頼によるものです。

難しいのは、生け贄の運送方法です。服を着ければ簡単ですが、全裸のまんまで輸送することが規則なのです。大きなビニール袋に真っ裸の少女を折り畳んで詰め込み、呼吸が出来るよう首から上を袋から出して緊縛します。これを冷蔵庫や洗濯機のケースに収めてトラック輸送するのです。

時には、一日以上かかることもあって、不自然な体位による苦痛の他に、尿意を我慢できずビニール袋の中に漏らしてしまうという情けない有様です。もちろん、行き先や時間も告げられていません。真っ暗な中、生け贄は餌も与えられず、残酷な姿勢で、肉体的にも精神的にも拷問の数時間を耐えなければなりません。

ある講元から創立記念日のコンパ二オンとして要請があったのは、二人の少女であり、選ばれたのは、石川さおり(十七歳)と、かおり(十五歳)の姉妹でした。二人は一日がかりで運ばれ、ビルの地下駐車場で荷を解かれた時は、案の定、袋の中は小水で一杯でした。

恥ずかしさに打ち震えている姉妹の裸を水圧をかけたホースの冷水で充分に洗った上で、裸のまんまエレベータに乗せられ屋上の宴会場へと連れて行かれました。

そこでは真っ裸でビールを注いだり、料理を運んだりしなければなりませんが、招待客たちに乳首やお尻、場合によっては満幸までいじくり回されるのですからたまりません。思わず皿を取り落とすとさあ大変、少女は屈強な料理人たちに取り押さえさられ、可愛い乳首やお尻に爪楊枝を突き刺されるのです。

注射針でさえ痛いのに柔らかい爪楊枝を突き刺されるのですから、その痛さは尋常ではありません。思わず小水を漏らすとそれがまたリンチの材料になるのです。

そのうち、積乱雲が発生し、遠雷が鳴り始めると姉妹は互いに背中どうし手を組んだスタイルで縛られ、ぼちぼち雨の降り始めた屋上に晒されます。そのうち雷が近づき雨も激しくなってきます。ピカッと稲妻が光ると姉妹の裸身が美しく輝きますが、二匹の生け贄はそれどころではありません。

全裸という羞恥も忘れて落雷の恐怖に慄き泣きながら棒立ちするより仕方がないのです。かがみたいのはやまやまですが、お尻に刺さった無数の爪楊枝がそれを許さないのです。

「姉さん」「かおりちゃん」、二匹の哀れな牝は血に餓えた無数の男たちの見守る中、夕立に打たれ、稲妻に照らし出されながら屋上に立ち尽くさなければなりません。つい数日前までは、中堅企業の社長令嬢としてチヤホヤされていたのとは、えらい違いです。

避雷針があるため落雷することはありませんが、判っていても恐ろしいのが雷です。しかし、雨が止んで夕立が去っても、姉妹が解放されることはありません。二匹の幼い満幸を、たくさんの創立記念日の招待客たちに捧げた後、再び連れて来られたのと同じ方法で送り返されるのですから、二匹に与えられた地獄の責め苦はこれからなのです。

(続く)


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