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▼ 赤満講猟奇譚 第34回【天女の舞】

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絵と文=大園喜八郎

秘密教団「赤満講」が、生け贄となった哀れな少女たちを使って荒ぶる神々を鎮める背徳と暴虐の歳時記。
ジャパニーズ・カルトの新境地!


【コスモスの君】

コスモスや 四つ首枷も 痛ましく

我が国では、二百十日、二百二十日といって、九月には台風の訪れる日が多いことを注意しています。それほど台風は怖いものなので、逆の意味で黄肛災の日にちょうど台風が来てくれればいいのですが、そううまくは参りません。結局、台風が来たとき、生け贄を引っ張り出して、黄肛鬼と青尿鬼に供える特別の災典が行なわれるのです。

今年、台風が本土に接近し、風速が二十五メートルを超えた時、素っ裸で神邪の境内に並べられたのは、四匹の生け贄でした。すでに雨は強くなってきていて、少女たちは身を縮ませてぶるぶる震えています。気温は結構高いのですが、素っ裸で雨に打たれるのはさすがに辛いのでしょう。さらには四匹ともメンスの真っ最中で、太腿を伝って赤い血の筋がついているのも哀れです。

ちなみに生け贄としてメンスの娘が選ばれるのは、情感が高まって激しく泣き叫び処刑人を喜ばせること、セックスをしても妊娠する心配がないこと、メンスごとにリンチを加えれば一カ月前に受けた刺し傷や火傷が治っていること、少女の恥ずかしさが倍加することなどが理由です。

さて、境内で一番高い杉の樹から、二十メートルあまりのロープが四本、ぶら下げられています。見ていますと、一番目のロープには相田マリ(仮名・×五歳)が、背中に回した両手両足を縛る「逆さ蝦吊り」にされました。二番目の生け贄、大沢智恵子(仮名・×五歳)は狸吊りにされています。ただし、手首、足首を一緒に縛るのではなくて、両手を両足の間に入れて、陰部が大きく裂かれるように縛って吊るしています。

三番目の少女、佐藤香織(仮名・×四歳)は、もっとも辛い胡座縛りです。胡座に縛った両足首にくっつかんばかりに顔を近づけられて、その苦しさはたとえようがないのに、さらに吊るされているのですから、半死半生で「はぁはぁ」と息をするのがやっとの有様でした。

四番目の少女、桜井ユカ(仮名・×六歳)は弓固めという縛りで、ちょうど蝦縛りを逆にした姿勢です。両手両足を大の字に裂かれて棒に固定され、腰部に縄を回して吊るされるのでした。

四匹の生け贄は、風が強くなるに従って、あっちにぶらぶら、こっちにぶらぶらと振り回され、時には二匹がぶつかり合って、「怖いー」「助けてー」と悲鳴を上げます。雨も激しく降って、生け贄の中には雨水を鼻に吸い込んで、激しく咳き込む者もいます。

さらに、境内には鉄条網もあれば、棘のある庭木もあります。無垢の素肌は傷ついて血まみれになり、メンスの血と混じって四匹の少女の裸体を美しく染め上げるのでした。裏神道では、この責めを「天女の舞」と称しているのも頷けます。

三時間ほど地獄の拷問が続いた後、しばらく雨風ともに治まって参りましたが、生け贄の苦行はまだまだ続きます。ぶら下げられた姿勢のまま、徹底的な浣腸洗腸を受けた後、上口と満幸を同時に犯されるのです。そして一匹につき九人の信者がザーメンを少女の体内に放出し終わったとき、やっと野分け(台風)下の災典は幕を閉じたのでした。

(続く)


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