私の嗜肛錯誤の日々【2】
二 、ケツ穴淫婦・美代子
初めて女を抱いたのが、十六歳。料亭で住込みで働いていた二十六歳の賄婦だった。離婚歴のある女で、日常の起居振舞には楚々とした風情があるのだが、こと、同衾に至ると淫婦に変じ、四十八手裏表、ありとあらゆる秘技を尽くして、私の若い肉体を味わうのだった。
その女との関係は、途絶えながらも一年余り続いただろうか……。女の部屋を訪れる男が私だけでないことは、うすうす感じてはいたが、その女が新しい働き場所を求めて出て行ったとき、私は身を引き裂かれるような痛みを覚えたものだった。
世間でいう初恋とは、あまりにも懸け離れた、爛熟とでも形容できる関係ではあったが、私にとっては紛れもなく初恋だったのだ。
爾来、何人かの女と情交を重ねたのだが、その中には生娘もいた。よく、「生娘を己れの手練手管で成熟させていくのが一番の愉しみだ」などと言われているが、私はそれほど感興を催さなかった。「…… 男なんか、掃いて捨てるほどいるもんさ」などと、男の身も心も知りぬいているつもりの成熟した女を、さまざまな駆引を弄して、骨抜きにする醍醐味にまさるものはこの世にない――と私は信じている。 こうして女の肉悦を探求するうち私が到達したものが 秘部の奥にひそやかに息づいている可憐なアヌスだったのだ。
アヌスはもちろん肉悦を昂める効用があるのだが、その醍醐味は何と言っても女の羞恥の源泉という一点にかかっている。
どんな女でもアヌスを嬲られれば羞恥のために身の置きどころかないといった表情を浮かべて身悶える。羞恥と快感に悩乱する女の姿態ほど私を煽りたてるものはこの世にはないのだ。 さて、私が初めての女のアヌスに興味を持ったのは、十九歳のときだった。
(つづく)
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