魂の暗部を狙撃するSM情報ポータル SMスナイパー
▼ 花嫁奴隷〜渚〜【18】

花嫁奴隷〜渚〜【18】


nagisa-novel-Aph-0006.gif
「生贄おさな妻〜収集家の奴隷〜」(大洋図書)より
脚本=雪村春童
著者=芽撫純一郎

花嫁奴隷〜渚〜【18】

最初はいざという時の武器にするつもりだったという。
しかしふと、しゃがんだ男の姿からカエルを連想した瞬間、今なら殺して逃げられるのではないかと思ったという。

男に目を向けたまま、まず、視界の隅で牢の扉が開けっぱなしになっていることを確認する。

次に両手でしっかりと箸を握りしめた。
そのまま息を殺して歩を進め、男の背後に立つ。

腋の下から汗がタラタラと流れ落ち、ワンピースの下で腰まで垂れた。
しかし構わずに箸を振りかぶり、体重を載せ、男のうなじにその先端を打ち込もうとした。

狙いを定めて、軽く脚を曲げ、腰を落とした時だった。

「渚ちゃん、お股からオシッコの匂いがプンプンしてるよ」

ふいに男が振り返った。

そして同時に、「めっ」と子どもを叱るような口調で短く言い、固く握った拳を渚の顔面にまっすぐ叩き込んだ。


渚の耳の奥でメチッという音が鋭く響き、全身の力が消失した。
箸を落とし、両脚をあられもなく広げたまま後方に傾き、尻もちをついた後、斜めに倒れ込む。

意識の在り処を探って首を捻ると、自然と仰向けに寝たカエルの格好になった。

天井が文字通り回転していた。

開いた脚の付け根が、再び生ぬるい液体で浸されていくのを感じた。


(つづく)


《次へ 一覧 前へ》
上へue.gif


yoko.gifカテゴリ一覧へ
yoko.gifTOPへ
広告出稿お問い合わせ
広告に関するお問合せ
ご意見・ご要望
プライバシーポリシー
大洋グループ公式携帯サイト
COPYRIGHT(C)2008
WaileaPublishing