花嫁奴隷〜渚〜【49】
渚は後手に縛られ、爪先立ちの高さで滑車に吊られていた。
腕と背中の間に金属バットが挟み込まれている。
そのこと自体も痛々しいが、より凄惨さを強調しているのは、渚が真っ白いウェディングドレスを着せられていることだった。
ドレスなど、いつ用意したのだろう。
もしかしたら、最初の女を攫ってきた時だったのか――。
いつだったにせよ、そのドレスには竜二の持つ愛憎のすべてが浸みこんでいるようで恐ろしかった。
渚の顔が、変形させられていた。
鼻にフックが取りつけられ、鼻孔が正面を向いていた。
鼻毛の生えた白い肉が、めくれ上がって露出している。
さらに、下の前歯の間からワイヤーが垂れさがり、その先に鉄アレーが提げられていた。
鼻は上に、顎は下に引っ張られ続けているのである。
大きく開いた口端からは、白い粘液が糸を引いてぶら下がっていた。
無理やり流し込まれた精液に違いない。
それも、数年前に瓶詰めされた、腐った精液である。
竜二が渚の前に立って手を動かしていた。
綿棒の束を持っている。
握った手に余るほどの束の先に、渚の胸元に落ちて溜まっていた精液をたっぷりと絡ませていた。
「あ……え……え……」
渚がかすれた声を出す。
やめるわけないでしょ――と竜二が渚の言葉を解釈して言い、綿棒の束を渚の鼻に密着させた。
両手の親指を使い、鼻と逆側の先を乱暴に押していく。
渚の左右の鼻孔に、七、八本ずつの綿棒が刺さって華のように開いた。
(つづく)
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