〜堕落妻・律子〜【10】
ただ、そうですね――いくら奴隷と言いましても、外国の歴史に出てくるような恐ろしいことをされるわけではありませんでした。それに、年齢が離れていましたから、幾分か心に余裕があったのも事実です。私が年上の女として彼をなぐさめてあげれば、すべて丸く収まるのだと、どこかで楽観的に考えていたところもありました。
実際、彼の要求と言えばフェラチオ以外には「明日は赤いイヤラしい下着をつけておけ」だの、「律子は精子が大好きな淫乱ですと言え」だの、漫画みたいな可愛らしいことばかりなんですもの……。それは、最初は驚きましたし、涙が出るほど恥ずかしい、悔しい気持ちにもなりましたけれど、毎日のことでしたから……。
「へぇ、じゃあアンタ、内心ではまんざらでもなかったわけだ」
いつの間にか、野次るのも忘れて聞き入っていた花岡が、思い出したように合いの手を入れた。
「いいえ、主人に言えない秘密があるというだけで死にたいような気持ちでした」
「でもスケベな命令されてさ、アソコはビショビショになってたんだろ?」
胡坐をかき直した一条が混ぜっ返す。
「それは……確かにそんなこともありましたけれど、受け入れたというのとは違います」
「ん? どこが違うんだよ、濡れたってことはハメられたいってことだろ?」
再び詮索癖を出した一条が、言いながら律子の襦袢の裾に手を割りこませる。
「あれっ」
「へっへっへ、濡れてるじゃねぇか、今も。これはヤラれたいってことじゃねぇのか?」
一条の無骨な手が、襦袢の布地の下で身も蓋もなく律動し、花岡がそれを手伝うように律子の両膝を割らせる。
「うわっ、見ろよ、ドロドロになってんぜ!」
「いけませんお客様、まだショーの前ですから」
「だからさ、このグチョグチョのマンコは、ヤラれたいってことじゃねえのかって聞いてんの」
気の短い一条の二本指が律子の秘裂に深々と埋没し、チャクチャクと音を立ててGスポットを突き上げている。
(つづく)
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