〜堕落妻・律子〜【15】
「この女の中の何かが彼女自身をも裏切った。誰のせいにも、何のせいにもできない。もがき苦しみながら堕ちていくことしかできない」
「ひっ……ひっ……」
「どうか、皆さんで堕ちきらせてやって下さい。そこにしかこの女の救いはないのです」
Nがそう言って男たちの目を覗き込んでいく。
律子の足指が反り返っていた。脚の付け根の筋肉が盛り上がり、下腹部に強い情動がわだかまっているのが見てとれる。その艶めかしさは、Nの醸す異様な迫力とあいまって、もはや魑魅魍魎の世界をすら思わせる。
「まず、どなたか……」
低い声に促されて「じゃあ俺が――」と膝を立てたのは花岡である。
「やるぜ。なんだか分かんねぇけど面白くしてやるよ。どうすりゃいいんだい、縄師の先生」
「もう一度、同じ目に遭わせてやって下さい」
「同じ目ってなんだい?」
「あの頃、若い学生にされたのと同じことです。男根をしゃぶらせ、精子を飲ませ、犯してやって下さい。この女はある日、その学生に犯されました。いつも旦那と寝ているベッドの上で。それからは彼が卒業するまで毎日犯されていたのです」
「ふうん……そういうことね」
花岡が自分の浴衣の帯を解いて立ちあがる。その股間にはすでに野太いペニスが屹立し、先端を濡らして息づいている。
「では、よろしくお願いいたします」
Nが梁に回した縄を解いて律子を蒲団の上に下ろし、後手縄だけを残して横たえた。
しかし妙なもんだな――と枕もとに立った花岡が律子を見下ろして言う。
「この姉ちゃん、自分でショーに出てるくせに、なんだか苦しそうだぜ」
「いいのです。こうしてやらないと息のできない女なのです」
腕を戒められたままの律子が布団の上で胸を喘がせていた。全身を脂汗で光らせ、無防備な下半身をくの字に折って「許して……許して……」とうわごとのように呟いている。
(つづく)
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