〜堕落妻・律子〜【16】
浴衣を脱ぎ捨てた花岡が、律子の両足首を掴み、左右に大きく広げて顔を突っ込んだ。
足首だけは折れそうなほどに細いが、ふくらはぎにも太腿にも、熟れた脂肪がみっちりとついて淫靡な量感を湛えている。乳色の皮膚の下には青い血管が透け、その先にある肉の合わせ目の生々しい充血ぶりと好対照をなしていた。
「やられるために生まれてきたみたいな身体たぜ」
花岡が唇の端を吊り上げる。
「どうぞ、あの時の学生と同じように口をつけてやって下さい。彼はこの女を夫婦のベッドに押し倒すと、フレアスカートの中に頭を突っ込み、まずはパンストの上から、そしてパンストを噛み破ってショーツの上から、一心腐乱に人妻の秘部を舐め回したのです」
よっしゃ――と花岡が身体ごと脚の間に割って入って鼻先を肉裂に埋めていく。
「やっ……ああぁぁっ……」
ダメよダメ――と律子が悩ましい声を上げて腰を震わせた。後手に縛られた腕に縄が食い込み、周辺の肌が真っ赤に燃えている。
チュバ……ジュルル……ズズズズ……。
わざとそうしているのか、花岡は卑猥な音を立てて愛液を吸い込み、やがて肉豆を唇で挟むと、舌の時でその宝石をつつき回した。
「ふぅんっ」
律子が首を持ち上げて目を見開き、腹筋を浮き上がらせる。
「どうです、口では否定していますが、身体そのものは熱く火照って、ドクドクと音が聞こえてきそうなほど愛液を迸らせているでしょう。脚を見て下さい。太腿でしっかりと頭を挟み込んで、快楽を逃がすまいと貪欲に力をこめているのが分かります」
「ああ、よく分かるぜ。この姉ちゃんはスキモノだ。クリトリスが小指の先くらい膨らんでピクピクしてる。どれ、もっと吸ってやろうか」
息継ぎをするように顔を上げた花岡の鼻が粘液に濡れて光っていた。そして再び潜水するように律子のぬかるみに頭を沈めていく。
(つづく)
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