母娘陵辱残酷絵巻・花嫁崩壊〜【11】
クローゼットの中、息を殺していた茜の血がにわかに逆流した。
全身に鳥肌が立つ。
けたたましく鳴り響くメロディはベッドに置き忘れた携帯電話の着信音だ。
婚約者の伸夫からに違いなかった。
「おい、誰もいないんじゃなかったのかよ」
「っかしいな、さっきは確かに……」
男たちの殺気だった声が耳に飛び込んでくる。
「わ、私の携帯電話です。私が置き忘れたんです!」
「いや、奥さんの電話ならここにあるぜ」
キッチンからカエル男らしい粘り気のある声が聞こえ、椿の悲鳴がかぶさる。
クローゼットを出て伸夫に助けを求めるか……。いや、部屋のドアは開け放たれている。外に出ればたちまち見つかってしまうだろう。しかしこのままでは……。
茜が逡巡しているうちにリビングの気配が慌ただしくなっていく。
「見に行くぞ」
「待って! もう十分でしょう! 私がどれだけの仕打ちに堪えたと……」
「放せよババア。十分かどうかはこっちで決める!」
激しく揉み合うような物音が聞こえ、しばらくして突然、すぐ近くに何者かの気配を感じた。茜はここから数分の出来事をほとんど覚えていない。
ただ「おいおい、こんなところにメインディッシュが隠れてたぜ」という低い声と、髪の毛を掴まれる感触、そして「うわ、ションベン漏らしてやがら。小便親子だなこりゃ」という下卑た笑い声だけが頭の中でいつまでも反響していた。
(つづく)
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