告白=栗栖宏二仮名)
狂気の誘惑
「ほうっておくと気が狂ってしまうぜ、お前のおふくろは」
男は、ぼくの肩をぐいとついた。
ぼくは、前のめりになり、母の裸身におおいかぶさるまえに、あやうく両手をついて体を支えた。
しかし、四つん這いのぼくのすぐ下には、一糸まとわぬ母がいて、母もぼくも、もうすっかり肉欲の囚になりはて、ぼくの脈うつ一物が、すでに母の下腹の、濡れそぼってすすり泣く秘肉に触れんばかりになっているのだった。
「だ、だめ、いや」
母は顔をそむけ、最後の抵抗をみせた。大きく喘ぐ両の乳房が、ぼくの眼下で揺れ動いた。
ぼくもそのままの格好で、ぐっと眼を閉じ顔を背けた。
「往生ぎわの悪い親子だ」
男はせせら笑いながら、再び、傍らにころがっていた小さな壜からクリームをすくいあげた。四つん這いで晒されたぼくの菊襞に冷たいクリームがすり込まれ、先程味わったばかりの名状しがたい欲情が、男の指の動きにつれて、ぼくの後ろの門に高まっていった。
高まりの先端からは、輝く透明の粘液があふれでて、糸をひきながら母の下腹を濡らした。
「がまんすることはない、お前のしたいようにすればいいんだ」
男は熱い息を吐きかけながら、ぼくに耳うちした。
「お前が考えている以上に、女の体は素晴しい。ほら、こんなに腫れあがっているお前の一物を、優しく包み込んで、海藻のように絡まり、蛇のように締めつけ、快楽の極みを味わわせ、存分に思いをとげさせてくれるんだ」
男は、ぼくの痛いほどにはりつめたそれを人差し指と親指ではさみ、軽くしごいた。痺れるような快感が、全身を貫いた。それだけでぼくは果ててしまいそうになった。おびただしい樹液があふれでて、それが丁度、母の漆黒の茂みを濡らし、そのたびに母の腰がぴくりと震えた。
(続く)
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