体験 台風と赤いハイヒール【13】
体験 台風と赤いハイヒール【13】
愛の誓い 6
排泄の際には「愛の誓い」を言うようにとあらかじめ打合わせておいた通り、切ない声で多美子は、「うちは心からあんたの女、あんたの愛の奴隷」とはっきり叫んだ。私が急いで手首の紐をどき、後ろからかかえあげてやると、ぶるっと身をふるわせてどーっと排便した。
多美子はそのまましばらく肩で息をしていたが、再び残りの便を排泄し、そののち小水を迸らせた。
私が部屋に先に戻っていると、やがて恥ずかしそうに、顔を隠すようにドアを開けて入ってきた多美子は、どっとと布団に身を投げるように倒れ伏した。
抱きよせて「辛かったか?」とささやくと、両腕を私の首に巻きつけてきて、「もう、くたくたやわ」と笑いながら目を閉じるのだった。
その表情には愛する男性に責められた女の喜びがはっきり浮かんでいるようで、私は多美子がとてもいとおしく思え、そのまま体を重ねていったものであった。
以来、私が退職するまでの一年半の間、彼女と私の間の秘められた関係は続いた。
私も人妻に手を出したことはそれが最初だったので、もっと楽しみたい気があったのだが、良い就職口が見つかったことが別れのきっかけとなった。
これは後で知ったのであるが、前の下宿先に何回も彼女から電話や手紙で私の消息を知りたいと連絡があったとのことである。
その後、彼女は寮生の一人と浮気して竹本氏と離婚したという話も聞いた。
もう二十年も前のことであるが、私にとって多美子は台風の日に私のエネマ責めに激しく燃えた赤いハイヒールの女性として、記憶の中に今も生きつづけているのである。
(完)
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