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▼ 1980年8月号 「穿たれたアヌス」【9】

1980年8月号 「穿たれたアヌス」【9】


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投稿=宇田島博子(20歳)
絵=石神よしはる

1980年8月号 「穿たれたアヌス」【9】

お姉さまは、私のアヌスをじっと見つめ、コネコネといじくるのです!

●悪魔の光景

たとえばこの手記をかいている机のそばの女性週刊誌には、佐良直美とキャッシーのレズのことがかかれています。擬似ペニスを使っての、女同志のセックス……そんなペアは芸能界に限らず他の世界にもあるように思います。

でも、私たちは違うのです。私たちのあいだは、もはやレズといえなくなりました。それはもう、レズを超越したアブプレイだと思います。とても恥ずかしくて困るのですが、正直にありのままをかきます。

じつはこの春、新入館生が私たちのMハイツにはいってきたあとでした。二年生の私もやっと先輩になり、お姉さまは卒業まであと一年という、四年生となりました。卒業するとお姉さまは外国に本社のある大手商社に就職します。お姉さまの親戚の人がその会社の重役をしていて、そのコネで就職が内定していました。

「博子、もう一年ね、私たちも。だからこの一年はうんとハッスルしようよ」

お姉さまは男のような口調でいい、

「そんな哀しいこといわないで……別れるなんて、博子、イヤです……」

私は涙ぐんで訴えました。

「そのためにこの一年はもっともっと刺激のあるプレイをしようよ……」

お姉さまはそういって、あの電動こけしを私の恥ずかしい部分に当てたのでした。

「あっ……」

ヌメヌメした先端が触れてきた瞬間、私はまっ赤になりました。いつもと位置が違うのでした。いつもとは五センチほど後方なのです。

「どうしたの、博子……」
「お姉さま、位置が……」

私はお尻を電動こけしから引っこめるようにし、あえぎながらいいました。

「博子……愛してるのよ……」

青く蛇みたいに濡れたお姉さまの双眸が、じっと私を見つめました。ほとんど芯のうごかぬその眸のひかりを見て、私はある予感にぞっと身震いしました。

「お姉さま……」
「博子……」

お姉さまは決して、間違ったのでありません。それは意識的なものだったのです。


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